その後は中々忙しくって、大広間に皆さんの食事を運んだり、銀さんがおかしな歌を歌ったり、その間に各部屋に布団を敷いたり…
でも、いつもならサボってばっかりの銀さんと神楽ちゃんがちゃんと働いてくれたんで、僕はちょっとだけ楽だった。
大広間の片付けを終わらせると、僕らの今日の仕事が終わる。
あ…そうだ沖田さん…
銀さんと神楽ちゃんに先に温泉に入ってもらうように言うと、大喜びでさっさと行ってしまった。
「んじゃ新八君〜後よろしくな〜」
温泉から出てきた2人は、ご機嫌なまま部屋に戻ってしまう。
それでも、お風呂上がりに飲む用のコーヒー牛乳は僕の分も買って来てくれた。
…ちょっとムカつくけど…やっぱり憎めないよね…
お風呂の用意をして沖田さんを迎えに行くと、すぐにご機嫌な沖田さんがお風呂セットを持って現れる。
「温泉楽しみでさァ!」
「きもちーですよ!」
「そうですねィ!!」
やたら嬉しそうだけど…沖田さんってよっぽど温泉好きなんだな。
だから僕に相談してまで入りたかったんだよね!
さっさと服を脱いで、腰にタオルを巻いて沖田さんを振り返ると、なんだかモジモジしてる。
…ものっすごくシャイなんだな…可哀想だから、僕は先に入っちゃおう。
「じゃぁ僕、先に入りますねー」
「ちょっ…ちょいと待って下せェ!」
僕が先に行こうとすると、沖田さんが慌てて服を脱ぎだす。
うわっ!ちょ…見ちゃった…流石隊長クラス…凄い筋肉…
それに…確かにデザートイーグル…
アレ以上って言うなら…やっぱり波動砲とレールガンなんだ…
僕がうわぁ、ってなってると、タオルを腰に巻いた沖田さんが僕の手を取る。
「お待たせしやした!行きやしょう!!」
お風呂セットを持って駆け出す姿は凄く嬉しそうで、僕も楽しくなってくる。
色々話をしながら、一緒に頭を洗ったり体を洗ったりしていると、凄く楽しい!
そう言えば僕…同じぐらいの年の人と一緒にお風呂に入ったりした事無いや…
こんなに楽しいものだったんだ!
2人して湯船に飛び込むと、お湯が大量に流れ出る。
それでもすぐにお湯が溜まって、肩までゆっくりとつかると本当に気持ちいい。
「気持ち良いですね!沖田さ…ぎゃぁーっ!?」
僕がのんびりと沖田さんを見ると、そこは血の池の如く真っ赤で!!
まさかスタンドが出た…?
「沖田さんっ!スタンドにとり憑かれ…って鼻血ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」
沖田さんの鼻からは、大量の血が流れていて…
何が有ったんだ一体…
「…新八くん…俺ァもう…」
…沖田さんのデザートイーグルは暴発して…
僕は撃ち抜かれてしまった…
「…そこ…ちゃんと流して下さいね…」
「へーい。」
動けない僕の指示を聞いて、沖田さんがきちんと掃除をしてくれる。
得意だ、って言ってたの…あながち嘘でもなかったんだ…
「新八くん、きもちかったですねィ!明日も又一緒に入りやしょうぜ?後片付けは任せなせェ!俺がちゃんと掃除出来んの、判っただろィ?」
にっこりと笑いかけられると、その顔がカッコ良く見えてしまって、心臓がドキドキする。
「ばっ…はかーっ!」
それを誤魔化すように叫ぶと、僕の手にフルーツ牛乳が握らされる。
え…?あれ…?僕が銀さん達に貰ったのはコーヒー牛乳…
不思議に思って見上げると、沖田さんがコーヒー牛乳を一気飲みする。
「新八くんは、俺のフルーツ牛乳飲みなせェ…旦那やチャイナとばっか一緒なんて…ズリィんでィ…」
拗ねながらちょっと頬を染める姿は、何だか可愛い…もしかして…ヤキモチ…?
それが嬉しいなんて…僕はのぼせちゃったのかな…沖田さんに…
「…明日はコーヒー牛乳にして下さいね…?」
僕が言ってフルーツ牛乳を一気飲みすると、目を丸くした沖田さんが、凄く綺麗に笑う。
「がってん…」
少し照れた顔で微笑みかけられると、心臓がどきん、と鳴った。
そうなると僕はもう、銀さんと神楽ちゃんには何て言おう…としか考えられなくなってしまった。
END
15萬打企画で千鶴さまにリクエスト頂きました
『真選組の慰安旅行先で、偶然万事屋メンバーと遭遇。新ちゃんに密かに想いをよせている真選組メンバーが、新ちゃんと銀さん&神楽ちゃんの仲良しっぷりにイライラする話』でした。
あえての新八視点で万事屋の仲良しっぷりを…お伝え出来てると良いなぁ…とか…
密かには皆想ってますが、頑張ったのは沖田さんでした、と言う事で。
イライラした末の暴発、と言う事で。
少しでも楽しんで頂けたなら、幸いです。
リクエスト有難う御座いました!!
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