GIFT



高校を卒業して、俺と新八はそれぞれの道を歩き始めた。

今迄みたいに毎日顔を合わせて毎日新八に触れるなんて事は出来ない。
同じ町にすら住んでいねぇんだから。
電話で声を聞くぐらいしか出来なくて、2時間おきに電話してたら怒られた。

新しい生活が始まると、お互い慌ただしくなって、電話もそんなに出来ねぇ。
逢えるのは、長い休みだけだ。
そんなたまの休みもお互い忙しくて、やっと逢えるのは1〜2日。
まぁ、その分濃い逢瀬になりやすがね?

そんな状態で1年2年と経つうちに、休みごとに逢う事も無くなって、連絡はメールだけ。
電話しても、声を聞くと余計に逢いたくなっちまうからねぇ…出来なかった。
そんな唯一の連絡手段も、3年もすれば間隔が開いちまって疎遠になった。
4年になると、忙しさに拍車がかかってメールすら打てなくなった。

いくら目的が有るからって、そんな新八断ちの4年間は、俺にとっちゃぁ生き地獄だったぜィ…
新八は…新八も想ってくれてたかねぇ、俺の事…
俺を想って泣いてくれたりしてたかねぇ…そうだと良いねぇ…

まぁ、逢えない間に俺も少しは大人になりやした。
新八を思いやる心も身に付けたつもりでィ。

なんせ俺にとって新八は大切な光だ。
新八が居なけりゃぁ今の俺は居ない。
右に左にフラフラしてる俺を、真っ当な道に引きずり込んでくれたのが、ヤツでィ。
新八は俺の全てを包んでくれる。
どんな俺だって、アイツは包みこんでくれる。
新八に出逢って、新八を好きになって、俺は少しはまともな人間になれた気がする。

逢えない時間で、新八は俺の中でどんどん大きくなって、かけがえのない存在になった。
もう、何も迷う事はない。言え無かった言葉も、今なら言える。
そう思うと俺の心にも、少しは余裕が出てきた。
新八の都合も考えられるようになった。
俺だっていつまでもガキのままじゃぁいねぇ。
たまにしか逢えないのに、新八の困った顔なんざ見たくねぇや。
新八にはいつも笑っていてほしい。そう思えるようになった。

新八と離れ離れになった4年間も、そう思うと無駄じゃぁなかった。
今はそう思える。

大人になった俺を早く見せたくて、夜も遅くなっちまったってぇのに俺は新八の元に向かっている。
…ははっ…まだそんなに大人にはなっちゃいねぇか…

ふと空を見上げると、満天の星空。
あぁ、星がキレェだ…
立ち止まると、ひゅるりと風が吹く。うへぇ、寒ぃ…
ぶるりと震えて腕をこすると、胸ポケットに硬い物がこつりと当たる。
そこからほかほかと暖かみが広がる。
あぁ、幸せな愛のかけらがココに有る…

足早に向かうのは、幸せの待つ場所。
これからはずっと一緒だ。
変わらない笑顔で俺を迎えてくれるかィ?
俺は又先走ってはいねぇかぃ?

やっと辿り着いた光溢れる場所に、胸ポケットから出した鍵を差し込みガチャリと開ける。

俺を待っていてくれたのは…


「おかえりなさい、総悟君…逢いたかった…です…」


変わらない笑顔と、暖かいぬくもり。


END



壱萬打フリリクで落榎さんにリク頂きました!
たいっへん遅くなりましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
『RBのGIFTで沖新』
でした。

…掴み切れてない感じですが…ワタシの中ではこんなイメージで…
なんか、卒業後の3Z沖新な感じだったんです…
少しでも気に入って頂けると幸いです!