ざんねんだけどあきらめて、ほかのものをみていると、きれいなガラスのおちょこがあった。
あおいのと、ぴんくのと、おそろいであったらきれいだよね!!

「さくらちゃん!さくらちゃん!!あのおちょこきれいだとおもわない?」

「わー!きれい!おやじと新八、なかよくお酒のめる!!」

さくらちゃんがとびつきそうになったのを、やまざきさんがあわてて止めてくれる。
よかったぁ、やまざきさんといっしょで…
ぼくがそーっとあおいのとぴんくのをとると、それはキラキラしてて、やっぱりきれいだ。

「ラッピングもした方が良いよね?リボンとか…」

やまざきさんが言うと、さくらちゃんが走っていっちゃう…
ぼくはおちょこをもってるから走れないよ…ゆっくり歩いていくと、やまざきさんがおちょこをスッともってくれて、にっこり笑う。

「風樹君も選んであげた方が二人とも喜ぶよ?きっと。」

「ありがとうございます!」

やまざきさんにおれいをいってさくらちゃんのほうに走っていくと、さくらちゃんはもうおきにいりをみつけたみたい。

「ふうき!これ!!これがいい!!」

さくらちゃんがもってたのは、赤と緑のふわふわしたふくろだった。
でも…リボンが無いや…

「でも、リボンついてないよ…?」

「リボンは別にあるんでぃ!」

リボンもたくさんうってるけど…

「りぼんもいっしょのじゃないと、お金たりないよ…」

「え?ぜんぶ100えんじゃねぇの!?」

「おちょこは200えんだったよ。だから、あと100えんしかつかえないよ。」

「えー!?」

ぼく達がしょんぼりしてると、やまざきさんがにこにこ笑いながら頭をなでる。

「うん、本当は消費税有るから袋も買えないんだけどね。リボンと袋は俺から二人にプレゼントするから好きなの選びなよ。今日の俺は山タクロースだよー?…なんてね!」

…すごくセンスないギャグだけど、おれいはいっておこう。

「ありがとうやまたくろーす!」

「やまたくろーすだいすきでぃ!」

「イヤ、さくらちゃんそれは…」

やまざきさんのかおが青くなった…なんでだろ?
さくらちゃんがさっきえらんだふわふわのふくろと、赤と緑の2こはいったリボンをやまざきさ…やまたくろーすに買ってもらって、おちょこをぼく達ふたりで買う。
やまたくろーすはいえの前までぼく達をおくってくれて、もうひとつプレゼントをこっそりおしえてくれた。

「じゃぁ、頑張ってね!」

「はい!ありがとうやまたくろーす!」

「やまたくろーすだい…」

さくらちゃんの口をおさえたやまたくろーすが、ひきつり笑いをしながらそれはいっちゃだめだよ、といった。
すごくこわい事があるんだって。



おとおさんがケーキとチキンを買って帰ってきたら、パーティーのはじまりです。
おかあさんがつくってくれたちらしずしをたべて、チキンとケーキをたべて、ジュースをおかわりまでしちゃった!
クリスマスってすごいぜいたくだよね!!

ごはんをぜんぶ食べおわって、おかあさんがおちゃわんをあらってるあいだにじぶんのへやに走っていっておちょこをもってくる。
さっきがんばってふたりでラッピングもしたんだ!
よろこんでくれるかな…?

おかあさんがおとおさんにお茶をいれていまにもどってきたんで、さくらちゃんとふたりでプレゼントのふくろをわたす。

「えっ…?」

「おとおさんとおかあさんにクリスマスプレゼント…です!」

「ふたりでえらんだんだぜ!」

ぼく達がいうと、にっこりわらったおとおさんとおかあさんがあたまをなでてくれた。

「有難う、風樹、桜。」

「ありがとさん。すげェ嬉しい。」

さっそくリボンをとってふくろをあけて、きれいだね、とかいってくれるんで、やまたくろーすにおしえてもらったもうひとつのプレゼントのよういをする。
ぼくがおとおさんのあたまに、さくらちゃんがおかあさんのあたまにふくろにつけてたリボンをつけて、はい、とふたりをむかいあわせる。

「な…?」

「もうひとつのプレゼントです!おとおさんにおかあさんを…」

「新八にはおやじを!きょうはらぶらぶする日なんでぃ!」

ぼく達がそういったら、おとおさんが笑ってぎゅうとだきついてきた。
おかあさんはまっかになって、もう、といった。

その日にやってきたサンタさんは、ありがとう、といってほっぺにちゅうしていってくれた。
サンタさんにはなんにもしてないのにへんなの。



END



クリスマス文1
やっぱりクリスマスは家族でほのぼのが好きみたいです。
よろしかったらフリーでどうぞ。
使う時だけ連絡プリーズ。