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びっ…ビックリしたァァァ！
そーちゃんのおふざけは過激すぎるよ！！
私だっていつまでも子供のままじゃ無いんだから、色々知ってるんだから！
あんな事されたら…誤解しちゃうよ…
それとも、そーちゃん本当に………

手近な所で済ましちゃう、悪い男になっちゃったのかな…？

１１番隊の皆の話を聞いてたら結構男の人ってそういうものらしいし。
隊内のイケメン達も皆そんな事言ってるよね…
『好みじゃないけどヤれれば良い』とか『気持ちと下半身は別物』とか。
怖いよねぇ…

そういえばここ最近、好き好き言ったりデートに誘ってみたりちゅーしようとしたりとかおかしかったよね…
そーちゃんの今迄の彼女を振り返ったら、眼鏡ってトコしか共通点無いから私は絶対好みじゃないだろうし。
スレンダー美人が好みだよね、確か。Ｓを屈服させるのがイイとか言ってたし。
それに、子供の頃からずっと家族みたいに好きって言ってくれてるから、恋愛になんかなる訳無いし。
何よりずーっと『パチ恵』って呼んでくるもの。
そういう好きの時にパチ恵は無いよね。私、八恵だもん。
それに、ただの『好き』じゃどの『好き』か解らないよ。
恋人の『好き』は『愛してる』って言うんでしょう？
一生のうちにいっかいぐらいは言われてみたいよね、私だって！
まぁ、そーちゃんが私にそんな事言う訳無いけど。

そう考えるとやっぱり…悪い男になっちゃったのかな…そーちゃんイケメンだもんなぁ…

あ、そうだ…私の１６歳の誕生日の時…
そーちゃん私に彼氏が全然出来ないのを心配してくれてたっけ…
このままじゃ、ファーストキスもその後の事も何もできないままおばあちゃんになっちゃうんじゃね？なんて。
まさか、自分が相手しなきゃなんて気を使ってくれてるのかな…？
いくら幼馴染だからって、そんな事のお世話までしてくれなくて良いのに！恥ずかしいよ！！

それともやっぱり………

勲兄ちゃんとかトシ兄ちゃんはそう言う時は吉原に行ってるってザキさん言ってたし。
きっとそーちゃんも一緒に行ってるんだよね？
でも吉原なんて高級そうだし…私達のお給料じゃ、そうそう行けないよね…
そーちゃんはミツバお姉ちゃんにほとんど仕送りしてるし、私にお菓子やアイス買ってきてくれたりするし…
…まさか…その分身体で返せ、って事なのかな…？
え…？返さなきゃいけないのかな…？
イヤイヤイヤ！さすがにそんな事言わないよね！！そーちゃんだもん！！！


…考えてみても解んないや…
でも、どんな理由だったとしても関係無い。

急にそーちゃんが私の前でも『男の人』になっちゃったのは寂しいけど。
本当はきっともうずっと前からそうだったんだよね…私がいつまでも子供だったから隠してくれてたんだ。
ちょっと変な感じだけど、でも私はどんなそーちゃんだって、一番の味方だから！

…さっきのでお金足りると良いなぁ…
スッキリしてきたら、いつもの私の大好きなそーちゃんに戻ってくれるよね？
小さい頃からずっと一緒の、大好きな家族に…


◆


ぐっすり眠ってたってェのに俺の部屋の襖が勢い良く開いた。

「そーちゃんもう朝だよ！起きろー！！」

もう聞けないかと思ってた声が、いつものように俺を起こす。
すぐに俺の愛しの布団はひっぺがされて、既にキッチリと隊服を着こんだパチ恵が顔をのぞかせる…笑ってらァ…

「…後５時間…」

「昼過ぎるでしょうがァァァ！ほら！ちゃんと顔洗って食堂行こう？」

「…八恵がおはようのきっすしてくれたら起きる…」

どうせ又頭叩かれて起こされるんだろうけど、やっぱり俺ァパチ恵を諦めるなんて出来ねェ。
だから、最期の時が来るまで…パチ恵が惚れこんで、自分で選んだ旦那が出来るまで…俺ァ足掻く事にした。

いつまで経っても俺の頭が叩かれる気配が無いんで薄っすらと目を開けてみると、パチ恵の顔が真っ赤に染まってる…え…？

「八恵…？愛しい女にきっすされたら男は誰でもすぐに起きるんですぜ？」

更に畳み掛けてやると、湯気でも出そうな顔でズリズリと後ずさっていく
…これは…

「な？愛してやす…八恵のきっす、下せェ。」

そう言ってにっこりと笑いかける。

「にゃっ…にゃにおゥゥゥっ！？」

訳解んねェ叫び声を上げながら、見える所が全部真っ赤になったパチ恵がものっ凄いスピードで走り去る。あれァ全身真っ赤だぜきっと。

何でかは分からねェが、どうやら俺の想いはやっと届いたらしい。
こうなったら話はきっと早ェに違いねェ。
今まで以上に押して押して、ヘタレても絶対ェ引かねェから。

だから大人しく俺のモンになりなせェ、パチ恵。
これからも一生隣に並んで生きやしょう。





なんて浮かれた俺の苦悩は、その後もまだまだ続きやした…
どんだけ鈍いんでィ！馬鹿パチ恵！！



ＥＮＤ



２５萬打フリリク企画で匿名様にリクエスト頂きました『パチ恵ちゃん真選組設定。可愛くて強いパチ恵ちゃんで沖→パチ』でした。

真選組パチ恵ちゃん設定に萌滾りました！制服のイメージは総子ちゃんバージョンで。
信女ちゃんバージョンは、パチ恵ちゃんは可愛い！って着たがりそうですが、お兄さん達が総出で止めそうです。
女の子が足丸出しなんていけません！！と。

１１番隊ってのは実際有りませんが、銀魂世界内の誰かを押しのけてそこにパチ恵ちゃんをゴリ押しするのはどうかと思ったんで勝手に作りました。
２番隊の永倉さんもあの世界にはちゃんと居ると思いますのでね。私は最近見ないバンダナの人だと思ってます。私の妄想はあてにはなりませんけど。
１１番隊は、ワタシの脳内設定では『遊撃部隊』
真選組内の何でも屋的な組織で、各隊のサポートから諜報活動から潜入から戦闘から女中さんのお手伝いまで。その時の状況に応じてどんな事もやる部隊だと。
臨機応変に行動する為、隊長は的確な状況判断が瞬時に出来る頭のキレが必要で、その上部下との信頼関係が厚くて本人は剛腕じゃ無くてスピード重視だと良いだろうから女子でも大丈夫かなぁ…と思いました。部下が鬼強ければ多少の事はなんとかなるよね、と。
人間の、ただの剣術道場の女の子だからね、パチ恵ちゃん。死ぬ目の修羅場で小さなうちから育ってる訳でもないですし、特殊な身体だったり、暗殺の訓練ばかりをしてる訳じゃないですから、強いったって限界が有りますよ。そこは新八くんと一緒です。強いったって人間レベルでしか強くない。
だから、初めのうちは生き残る為に手加減できなくて、冷酷姫という名がつくほどに。
その内おっそろしい騎士達を冷静に操る姫になったので、冷徹姫にジョブチェンジしました。コ−ルドプリンセスは昔の名残。
そんな強い女の子パチ恵ちゃんを考えてみました。

そして、沖田さんに全く恋愛感情が無いパチ恵ちゃんが中々新鮮でしたが…最後ちょっとだけうっすい矢印が出てしまったような出ないような。
ワタシ脳内ですからきっとその内一生隣を歩く関係になります多分。


少しでも楽しんで頂けましたら幸いです。
そして、たいっっっっっっっへんお待たせしてしまい申し訳ありませんでした！
この度はリクエスト有難う御座いました！！


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