台所に行くと、新八はまだ戻ってなかったんで、途中になってる材料を眺める。
よし…
まな板の上に置き去りの、にんにくとショウガとネギをみじん切りにする。
…炒めんのは新八にお任せでィ…
水切りしてある豆腐をサイの目に切ったところで、新八が台所に戻ってくる。
「あ、総悟さんっ!?座っててくれれば良いのに…疲れてるでしょう?」
「んー?珍しく準備中に帰って来たんでィ。手伝うぜ?そういう約束で結婚したんだし?」
チラリとチビを見ると、新八が又クスクスと笑う。
「そういえばそうでした。じゃぁお願いしますね?」
2人でサクサク料理を作ってると、後ろをチビがチョロチョロとしてやがる。
「総悟君、テレビ見てて良いんだよ?今やってるよ?カブキレンジャー。」
ご機嫌な新八がしゃがんで優しく言うと、チビがぷぅと膨れる。
「おれだっておてつだいできるよ!何かしたい!!」
じっと俺を見ながら言いやがる。
おーおー、いっちょまえに俺に対抗心燃やしてやがる。
「そうだったね!じゃぁ…サラダを盛り付けてくれる?」
「うん!まかせて!!」
俺が洗って切っておいた野菜をカゴに入れて渡すと、皿にぺたぺたと盛り付けていく。
…大丈夫か、チビ…?俺ァそういうセンスは有りやせんぜ…?
思ったとおり、チビの盛りつけは最悪だったけど、新八は大喜びで目茶苦茶褒めてやがる…
ま、一生懸命やってたし?俺も褒めてやるか。
チビの頭をグリグリと撫でてやると、真っ赤になりながら
「へあすたいるがみだれるだろー!」
とか言いやがる。
可愛くねェなァ…素直に喜べよ。
なんだかんだで料理も出来て、3人でちゃぶ台を囲んで飯にする。
やっぱり新八の手料理は最高でィ!
何杯でもおかわり出来らァ!!
腹一杯になって後片付けをしようと台所に向かうと、先に台所に向かっていた新八が皿を洗いながらにっこり笑う。
「総悟さん、今日は料理を作るの手伝ってくれたんだからゆっくりしてて下さい?」
「何でィ、チビの相手してなくて良いのかィ?」
「あれ、見てなかったです?総悟君寝ちゃいましたよ?疲れたんでしょうね、きっと。」
ふふっ、と笑う新八は、母親みたいで…
ぎゅっと抱きしめると、俺の頬にちゅ、ときっすをくれる。
「今日は有難う御座いました。すっごく嬉しかったです…惚れ直しちゃいました!」
にこにこ笑う新八にきっすしようと近付くと、洗い物用のスポンジで牽制されて止められる。
なんでィ!そう言う雰囲気だったじゃねェかよ!
「新八ィ〜!」
「総悟君が起きた時、誰も居なかったら不安でしょ?お願いします、総悟さん。」
に〜っこりと微笑まれたら、もう何も言えねェや。
仕方ないんで、隙を見てちゅうと唇を奪って居間に戻る。
後ろで何か怒ってるけど知らねェやい。
居間に戻るとチビがくうくうと気持ち良さげに寝てやがる…あーあ、俺も眠くなっちまった…
チビの隣に寝転ぶと、すぐに瞼が落ちてくる…ちょっとだけ…
僕が洗い物を終えて居間に帰ると、総悟君と総悟さんが仲良く並んでくうくうと寝ていた。
あははっ、2人とも気持ち良さそうな寝顔…
あんまり気持ち良さそうなんで、ちょっとこのまま寝かせてあげよう。
風邪ひくといけないから、毛布を掛けて…と…
あ…なんだか僕も眠くなってきた…
2人の間に転がって、毛布をかぶるとすぐに瞼が下りてくる。
まだやる事有るけど、ちょっとだけ…
大好きな人達に囲まれて、幸せな時間を満喫しよう………
END
参萬打企画で千舟様にリク頂きました!
大変お待たせしましてすみませんでした!!
ほのぼのになってるかは微妙な感じですが…
なんとなく幸せになってれば良いなァ、と思いました。(作文んんんんー!?)
少しでも気に入って頂ければ幸いです!!
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