あぁ…コレはホントに…
僕は沖田さんの事が好きになっちゃったのかな…?
顔を見て…もう1度ちゃんと考えなきゃ…
教室を見渡すと、沖田君は居ない…どこ…?
僕はプリントを置いて、くるりと振り返ると走り出す。
沖田君…サボる時は…屋上とか…保健室とか…
階段を駆け上がって、屋上のドアを開けると、そこには誰も居なくて…
「…沖田君…どこ…?」
考えてても仕方ない。次は保健室に…
「何でィ、新八ィ…オメェ授業はどうしたィ?」
屋上の、更に上から声がする。
不思議そうに僕を見下ろす顔を見てると、ホッとして、ドキドキする…
「あの…僕は…沖田君を探してて…」
「いつもは真面目な新八が、授業をサボってまで俺に何の用でィ?」
ニコリ、と笑って手招きするんで、梯子を上って上に行く。
うわ、綺麗な景色…でも、凄く高いよ…怖くなって沖田君の手をぎゅっと握ると、優しく握り返してくれる。
ドキドキが…止まらない…
綺麗な横顔を覗き見ると、あぁ、駄目だ…好き過ぎる…
「僕は…沖田君の事、好きになっちゃったみたいです…」
僕がそう言うと、ビックリ顔が僕を見る。
「責任…取ってくれますか…?」
ビックリ顔が笑顔に変わって、ぎゅうと抱きしめられる。
あ…沖田君の心臓も、ドキドキドキドキ言ってるよ…
「一生…責任とりまさァ…」
優しい瞳が僕の顔を覗き込んで、どんどん近付いてくる。
思わず目をつぶるとそっと触れた唇が柔らかくて…もっとぎゅうと抱きついた。
すぐに何かが口の中に入って来る…あ…大人のキス…?きもちいい…
「…ん…ふぅっ…」
息が苦しくなって、ちょっと離れて…
「…だいすき…」
「…俺も大好きでさァ…」
笑い合ってもう1回キス…
どどどどどどどどどどどど…ば―――――――――んっっっっっっっ…
「新八――――――!?無事かぁっ!?」
…へっ…?銀八先生…?
なんで…?ココに…?
怖くなって沖田君にしがみつくと、ぎゅうと抱きしめてくれる…
「何でィオメェら!新八が怖がってんじゃねぇか!」
へ…?オメェら…?
そっと振り返ると、クラスの皆が屋上にひしめき合っていた。
「テメェドSっ!新八に何したネ!」
「新八くぅーん、酷い目にあったんじゃないかと思って心配したよ!」
「新八君、こっちに避難しておいで?」
「総悟、テメェ新八離しやがれ…」
…何で…?
「皆どうして僕達がココに居るの、分かったんですか…?」
「新八君知らないのかい?3年Z組は、位置的に窓を開けると屋上の物音が聞こえるんだよ。」
「新八の声、聞こえたネ。」
「初めはぼそぼそ何か言ってる程度だったんだが…」
「新八のエロい声聞こえちゃったからさぁ。先生心配になっちゃって。」
えっ…えろって…
「そんなには出してねぇだろ?誰がオメェらに聞かせるかよ。」
見上げると、ドSな顔で沖田君が笑う。
くいっと顎を持ち上げられて、深く口付け…って、ぎゃぁぁぁぁぁっ!人前!!人前ぇぇぇぇぇぇっ!!
どん、と胸を押すと、はずみで下に落ちる…下では皆がニヤリと笑って沖田君を捕まえて囲んでる…
あぁぁぁぁ…大変だ!止めなきゃ!!
僕が慌てて下に降りると、今度は僕が囲まれる…
「ぎゃぁぁぁぁ!!助けて沖田君っ!!」
走って来た沖田君に手を掴まれ、屋上から逃げ出すと、僕等に皆着いてくる…
はわわわわわわ…逃げっ…逃げなきゃ…って何で…?
「はっ…話せば…分かんないかなっ…?」
「さぁ、どうだろうねェ…Z組だからねぇ…」
とにかく、逃げられる所まで逃げてみよう…
今日も3年Z組は賑やかで…
僕はとっても幸せです。
END
参萬打企画で識蜜炬さまにリクエスト頂きました新八総受け勝者沖田!
青春と言えば3Zなので、3Zで書かせて頂きました。
総受けでギャグ…だったんですが…ギャグにはイマイチなってないですね…
少しでも気に入って頂けると…有り難いです…
識蜜炬さま、リク有難う御座いました!
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