それでも楽しい日々



僕の朝は、大量のお弁当作りから始まる。
ご飯を詰めて、前日に用意しておいたおかずも詰める。
それを大きなハンカチに包んで、袋に入れて、玄関に持っていく頃には総悟君が迎えに来てくれる。
大量のお弁当は総悟君の自転車のカゴに入れられて、そのまま僕が後ろに乗ると、僕がこいだんじゃ有り得ないスピードで自転車は走りだす。
振り落とされないようにぎゅうっと掴まると、何でか総悟君の機嫌が良くなる。

…まぁ…僕も嬉しいけどね…？

学校に着いて、皆に挨拶して、授業を受けて。
お昼には皆でお弁当。
朝大変だったお弁当が、アッと言う間に空になって…
でも、美味しかった、って言ってもらえたら、それだけで幸せな気分になる。

午後の授業は眠気と闘って、放課後には部活が待っている。
たまに先輩達が指導に来てくれたりして稽古をつけてくれる。
少しずつでも、強くなっていけてたら嬉しい事だ。

部活帰りには、総悟君と一緒に買い物をして、たまにデートなんかもしてみたり…
毎日逢ってても、デートとかすると、新鮮だったりします。
そして…きっ…きすとかしたりして…
いつまでたっても慣れないけど、すっごく幸せになれるんだ。

家に帰ってご飯の支度をして、家族皆でテレビを見ながらご飯を食べて。
明日のお弁当の用意をして、お風呂に入る。
お風呂上がりに食べるアイスはひそかな楽しみだ。

そんな何でもない毎日が、僕にはすっごく楽しみなんです。
ずっとずーっと、こんな毎日が続くと良いなぁ…
そう思いながら、目を閉じる。
そうするとすぐに意識が飛んでしまって…

こんな毎日をくれる皆が、僕は大好きです。
…総悟君が一番好きだけどね？

ＥＮＤ


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