「しんぱちどうした?だれかにいじめられた?」

さらさらのあたまをなでると、しんぱちがぎゅうっておれにだきついてくる。

「そーくんのばかっ!えどにきてるのに、ぼくにないしょできゅうちゃんとあそんでる!!」

もっとぎゅうってだきついてくるんで、おれもぎゅうってだきしめる。

「え…だって、きょうは近藤さんの道場が九ちゃんの道場によばれて…」

「ばかっ!ぼくのおむこさんなのに、きゅうちゃんとばっかりあそんでたのしそうだもん!」

「だから、これはしんぱちのおむこさんのざをかけたしんけん勝負だし…」

おれがもぞもぞいうと、しんぱちがまたなみだをいっぱいためておれを見あげる。

「ぼくのおむこさんはそーくんなのっ!もうきまってるの!やくそくしたもんっ!!」

もっとぎゅっとだきつかれて、おれはあわあわする。
だってしんぱちかわいいんだもん。

「ごめんね?しんぱちにあいにいかなきゃだめだよな…」

「だめっ!だめだめっ!!」

「こんどからは、ぜったい、江戸に来たらしんぱちにあいに行くから…ゆるして?」

おれももっとぎゅうってして、しんぱちのあたまをなでなでしたら、しんぱちがせのびしておれにちゅうをした。

「やくそく…やぶったらおこるからね!」

こんどはにっこりわらった。



「…あー…試合を始める。先鋒用意!」

ちっちゃいおっさんが号令をかけて、みんなが試合をはじめた。
あ…じゃましちゃってたのかな…?わるいことした。

「…しんぱち君のきもちはわかったけど…ぼくはまだあきらめてないよ!」

まっかなかおの九ちゃんが、そう言ってしんぱちの手をにぎった。
すっかりきげんがなおってるしんぱちが、おれからはなれて九ちゃんの手をにぎる。

「じゃあ、きゅうちゃんもいっしょにあそぼ?」

「うん!」

しんぱちも九ちゃんもわらった。

「なにしてあそぶ?そーくんなにしたい?」

しんぱちが走ってきておれの手もにぎる。
ちょっとおこった九ちゃんが、なにかをおもいついてにっこり笑う。

「ぼく、新しいクレヨンを買ってもらったんだ。お絵かきしよう?」

九ちゃんがそういうと、しんぱちもノリノリになった。
おれ…おえかきあんまりすきじゃないのに…九ちゃんはちょっといじわるだ。

「ぼくね、きゅうちゃんとそーくんのことかくね?」

「じゃあぼくはしんぱち君を描くよ!」

「そーくんもかいてあげて?」

「うんわかった。」

…でも…しんぱちがうれしそうだから…いいか…

「じゃあおれはしんぱちと九ちゃんかく…」

3にんで手をつないで、九ちゃんのへやに行った。



おえかきは…九ちゃんがおお笑いして、しんぱちがこまったかおをした。
…こんかいも、なかなかうまくかけたとおもうんだけどな…
みんなげいじゅつがわかってないや!



END


七萬打企画で千舟様にリクエスト頂きました。
仔沖は久しぶりだったので、キャラ変わってないと良いのですが…
みんな、可愛くなってれば良いと…

リクエスト、有難う御座いました!