「銀ちゃん気が利かないネ。今日ドS早番ヨ。」

ニヤリと笑った神楽ちゃんが言うと、銀さんも顔を見合わせていやらしく笑う。
…ヤな感じ…

「お〜、そりゃ悪かった。早く帰りたかったよな〜?」

「…はい…」

僕が素直に頷くと、2人が大きく溜息を吐いた。
あ…呆れられちゃった…?

「じゃぁさっさと帰るヨロシ。腰には気を付けるネ。」

「あ〜…明日休んでも良いぞ〜…」

…なんで腰とか休みとか…?

「何言ってるんですか2人とも?腰に悪い事なんてしませんよ?」

僕が怪訝な顔で言うと、2人が顔を見合わせる。
何…?

「新八、誤魔化さなくても大丈夫ネ。」

「うんうん、俺達は偏見とか無いし。」

2人が優しい顔でヘラリと笑うけど、本気で何の事か分からない。

「何の事ですか?」

「イヤ、なぁ…若い恋人同士が朝まで一緒、って言ったら…なぁ…?」

「ヤりまくりアル。」

真顔でそう言い放った神楽ちゃんの口を、慌てて銀さんが塞ぐけど…
やっと2人の言いたい事が分かって僕の顔に又血が上ってきた。

「えっ…あの!あのっ…!えっ…だって…」

「良いアル良いアル仕方ないヨ。」

「そうそう、だから気を付けろって。」

ポンポンと肩を叩かれたり、肘でつつかれたりして凄く恥ずかしいけど…
でも…

「でも、やっぱり腰とか何の事か分からないんですけど…」

「「…え…?」」

2人が心底意外そうにキョトンと僕を見るけど、キョトンは僕の方だよ。
全く意味が分からない。

「…新八…マグロアルカ…?」

「イヤ、そういう問題じゃ無くて…あれ?もしかして俺、汚い大人…?お前らまだ何もして無い…?」

恐る恐るって感じで聞いてくるけど…
やっぱり銀さんが何言ってるか良くわからないや。

「僕たち、早く子供が欲しくって…」

「「…へぇ…」」

「だから…えっと…2人とも知らないんですか?男同士で子供を授かるには、夜にあっ…愛し合う2人がキスをして抱きしめ合って寝たら、こうのとりさんが運んで来てくれるんですよ?」

なんだ、銀さんはただれた恋愛しかして無いからちゃんとは子供の作り方知らなかったんだ。
神楽ちゃんは子供だしね!
えっちな事ばっかり詳しくても駄目だなぁ。

僕が自信満々に説明すると、頭を抱えた2人がそーっと顔を上げる。

「…新八君…それは誰に教わったのかな…?姉上様かな…?」

「いえ、沖田さんです!物知りですよね!あ、でも沖田さんは近藤さんに教えてもらったって言ってました。」

ちょっと照れながら僕が言うと、2人が遠くを見つめ出す。
あ、初めて知ったからショックだったのかな?

「銀さん?神楽ちゃん?」

「…あー…新八はまだまだそれで良いんじゃないかな…」

「そうアルネ…まだまだアル…アネゴがドSを黙認してる意味が分かったアル…」


沖田君と仲良くね、と言われた僕は早々に万事屋を放りだされた。
うん、家では沖田さんが僕を待っててくれてる筈だから!
…早くあの優しい腕に包まれたいから…
僕は家路を急ぐのでした。



END



2人ともエロにものっ凄く疎かったら可愛いなぁ、とか思いました。