「沖田さーん、お待たせしました!どうですか?オシャレ眼鏡…似合いますか?」

いつもとは違う眼鏡をかけて小首を傾げる姿はもう!抱きしめたくなるぐらい可愛くて…
俺ァ無意識でその体をぎゅうと抱きしめてしまった…
しまった…
しま…




「ギャ―――――!!!!!」


「えっ!?おっ…沖田さ…」

「やっちまった!あんま可愛くてつい!!」

「えっ…?可愛…?」

しまったァァァ!
どんだけテンパってんだ俺ェェェ!
心の声がダダ漏れてるゥゥゥ!!!

「すっ…すすす…好きでィ!俺は新八くんが好きでィ!!ってギャァァァァ!!」

あまりにもテンパり過ぎて勢いで告白した俺が我に帰って叫び声を上げると、真っ赤になって耳を押さえた新八くんがふにゃりと笑う。

「本気…ですか…?沖田さん僕の事…」

ええい、こうなりゃヤケでィ!

「好きでィ!大好きでィ!!恋人になりたいって好きで、大大大好きでィ!!!」

俺が言いきって真っ直ぐ新八くんを見ると、大きく目を見開いた新八くんが、もう一回嬉しそうにふにゃりと笑った。

「すごい…ビックリしました…」

「…すいやせん…」

「あ!そうじゃなくて…夢じゃないかって思って…だって僕も…僕も沖田さんが大好きだから…恋人になりたい好きですからっ!」

そう言って、ちょっと背伸びした新八くんが俺のほっぺたにちゅーしてくれた。
これはもう…

「新八くん、ケーキ喰いに行く前にちょっと寄り道しやしょう。言い回しがちょっと古ィが、給料の三分の一で我慢してくれやすかィ?」

俺がそう言って新八くんの手を引いて走り出すと、赤かった顔を青くして抵抗してくる。
でもそんなのぜんっぜん可愛いだけでさァ。

「え!?ちょ…何するつもりですか!?ってか3カ月分じゃないんですか!?」

「判ってんじゃねェか新八くん。指輪と一緒に俺も貰って下せェ。誕生日プレゼントでさァ!」

「なっ…ばっ…それはちょっと!」

新八くんが必死で抵抗してくるんで、一旦立ち止まって新八くんを落ちつける。

「今日俺ァ朝からずっと悩んでたんでさァ。新八くんの誕生日に何を贈ろうかって。何を渡したら告白しても受けてくれるかって。」

俺がそう静かに話だすと、バタバタと暴れていた新八くんが大人しくなる。

「でも、プレゼントより先に告白を受けてくれやしたから…だから、プレゼントは俺を渡そうと思ったんでィ…これからの俺の人生を…新八くん、貰ってくれやすか?」

俺がこれ以上無いほど真面目な顔でそう言って新八くんを見つめると、だんだん困った顔になって来る。
…俺ァ先走り過ぎやしたかねィ…

「…あの…沖田さん…いきなりそんな大ごとになるなんて僕思って無くて…姉上の許しもいるし…銀さんや神楽ちゃんにも…それに沖田さんにもこれから凄く素敵な女性が現れるかもしれないし…僕は…」

「俺ァ新八くんが良い。」

「…気の迷いかもしれませんよ…?」

「そん時はそん時でィ。」

そんな事心配してんのかィ、新八くんは。
俺ァ信用ないねィ…
それでもなんとかしたくてじっと新八くんを見つめると、ふっと笑った新八くんが続いて悪戯っぽく笑う。

「その時は3カ月分は質屋に行きますからね?」

「三分の一…へい…三カ月分ですねィ…」


ふっと笑って体の力を抜いた俺達は、手を繋いでそのまま宝石店へと向かった。
勿論、その後には二人でケーキも食べた。

「新八くん、誕生日おめでとうございやす。来年も旨いケーキ一緒に喰いやしょう。」

「はい、来年は違うお店に連れてって下さいね?」


勿論、毎年違う店に連れてってやらァ。
俺がそう言ったら、新八くんは幸せそうに笑った。



END