『初めまして、管理人です』
今日から新しい仕事だ…
今度こそ…上手くやるぜ…
まずは…やっぱ笑顔だろ…ちょっと練習しとくかな…
…にぃっ…
どうだ…?俺は上手く笑えてるか…?…そうか…
俺の友達は…お前だけだよ…
さぁ…行こうか…新しい職場…マンション高杉へ…
◆
僕がマンション高杉に越して来て3日が経ちました。
沖田さんの言ったとおり僕の歓迎会は毎日開催され、とてもじゃないけど勉強できるような環境じゃなかった…
まぁでも歓迎会のおかげで住人の皆さんとはすっかり仲良くなれたんですが…
皆良い人達なんですけどね?
なんですけどね?
寺田さんは、お酒飲まなきゃすっごく頼りになる女性です。
僕の世話も色々焼いてくれます。
お酒さえ飲まなきゃ…
息子の銀時さんは、なんだか掴みどころのない人ですが、お母さん想いのしっかりした方です。
酔っ払った寺田さんを連れて帰るのは、いつも銀時さんです。
確か旦那さんもいらっしゃると聞いてたんですが、僕はまだ1度もお会いしてません。お仕事忙しいのかな…?
沖田さんは年が近いからか、よく僕にかまってくれます。
昼間はいつも半裸でぶらぶらしてるけど…何やってる人なんだろ…?
お酒飲んでる時はいつも居るんだよね…
武市さんは…
この人はホント分かりません。
昼間はスーツでどこかへ出かけて行くんですが…
すぐ帰ってきたりするんですよね…
新しい管理人さんもすぐに来る、とか言ってたのに全然来ないし…
おかげで僕が何か色々雑用させられてます。
たまーに沖田さんが手伝ってくれたりしますけど…僕だって勉強しなきゃいけないのになっ!まぁ、まだ余裕ありますけどね…
今日も、玄関の電球が切れたからって、今から交換しなきゃいけません。
僕が武市さんに貰ったふりふりエプロンを付けて(なんでか武市さんが持ってた。ちょっと抵抗有るけど、何もしてないより良いよね?)踏み台にする椅子を持って玄関に向かっていると、パジャマの上をはだけた沖田さんが、ふらりと現れる。
「よぉ新八ィ。電球の交換ですかぃ?」
「あ、沖田さん。まだパジャマなんですか?ちゃんと前留めとかないと、お腹壊しますよ?」
ほんと、何やってる人なんだろ…すっごい無駄の無い筋肉…
「何でぃ新八ィ、俺の体に見惚れちまってんのかィ?顔赤いぜ?」
「見惚れてませんっ!!だらしないなぁ、って呆れてたんですっ!!」
沖田さんがニヤニヤと笑いながら、僕の髪を摘む。
その手を振り払って、玄関に向かおうとすると、僕が持ってた椅子を奪って、沖田さんが先を歩く。
「ちょっ!椅子返して下さいよっ!」
「1人じゃ危ないだろィ?俺が押さえてやらぁ。」
「…有難うございます…」
意外と優しいのかなぁ…沖田さんって…
玄関の電球を取り換えて、手伝って貰ったお礼にお茶でも出そうと、2人で僕の部屋に移動しようとしてると、玄関にぬぅっと人影が現れる。
「すみません…今日からこちらで管理人をさせて頂きます…高杉です…」
片目を前髪で隠した、目つきの怖い男の人が僕らの方を見て、にぃっ、と笑う。
こっ…怖ァァァァァァァァァァァァァっ!!!
なっ…なんなんだこの人ォォォォォっ!?
ココを地上げしてるヤクザぁぁぁぁっ!?
僕をかばって沖田さんが一歩前へ出てくれるんで、背中に掴まって後ろに隠れる。
「あの…管理人室は…?」
「はぁ?管理人室ゥ?管理人室に何の用でぃ。」
沖田さんが凄む。
…アレ…?管理人って…アレ?もしかして新しい管理人さん…?
僕が沖田さんの後ろからちょっとだけ出て、怖い男の人に話しかける。
「あの…もしかして、新しい管理人さんですか…?」
「あ…はい…祖父の代わりに新しく管理人になります…高杉晋助です…」
怖い男の人が、ペコリと頭を下げる。
あ…何だ、管理人さんか…
失礼しちゃったな、怖いなんて思っちゃって。
「失礼しました!管理人室はこっちです。」
僕が案内しようとすると、高杉さんが困った顔をする。
「あの…犬を連れてきてるんですが…」
「あ、そうなんですか?」
「ここの前に犬小屋があらぁ。そこにつないどきゃ良いや。」
沖田さんが玄関を開けると、男の人がが座ってた。
…何故か、首に首輪を付けて、鎖で繋がれてる…
まさか…
僕等が固まってると、高杉さんがニヤリと笑いながら、男の人を紹介してくれる。
「泰三さんです…仲良くしてあげて…下さいね…?」
「どーも、長谷川です。」
…やっぱり人間だよね…
沖田さんの方を見ると、やっぱり固まってる。
あぁ、僕の見間違いじゃないよね…
…えすえむの人なのかなぁ…?
個人の趣味に色々言うのは止めとこう…
表の犬小屋に長谷川さんをつないで、高杉さんを管理人室に案内する。
なんだか凄く怖そうな人だけど、管理人さんなんだ…
これで僕も少しは楽出来るかな?
「新しい管理人があんなんだとは思ってやせんでしたぜ…ま、今日からまた歓迎会ですねィ。新八も参加するんですぜ?」
嬉しそうにニィ、と笑い、自室に戻って行く。
えっ!?今日から又、って…又あの歓迎会が…?
だっ…だめだだめだだめだっ!
今日こそはちゃんと断るぞ!
受験勉強すんだからっ!!
END
昔勢いとノリで書いたものですが中途半端に。まだ続きも考えていた筈なんですが、すでに忘れました…
確か、テニスのコーチが土方さんだった気がする…
設定的には高杉さんがモテる話なんですけどね…新八くんがかわりにもてる話…だった気がする…
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