無人島物語
僕が無人島に流されて2日が経った…
ジャングルを探せば、水と食べ物は何とか有った。結構木の実とかなってて助かったよ…
でも、いくら水と食料が有ってもこのままじゃダメだよっ!!なんとか助けを呼ばなきゃっ…!!
「銀さんー、姉上ー、神楽ちゃんー、九兵衛さんー、長谷川さんー、桂さんー、エリザベス先輩ー!!誰でも良いから助けてぇェェェェェェェェェェェェ!!!!」
僕がどんだけ叫んでも、誰からも返事はなくて…
…ぐす…心細いよ…
なんだよ!!いつもなら煩い程纏わり付いて来るくせに!!
ホントに好きなら、ここまで来てみろよっ…!
…………沖田さんのばか…………
ここ最近の日課で、船が来ないかと海岸に出てみる。
今日もいい天気だぁ…見渡す限りの青が目に痛いよ…
船は…来ないよなぁ………
とぼとぼと海岸を歩いて行くと、海岸に何か打ち上げられている。
………人だ!?
僕が慌てて駆け寄ると、その人は………
「沖田さん!?」
駆け寄って助け起こすと、ぐったりしたまま、へにゃりと笑う。
「やっとみつけやした…新八ィ………探しやしたぜ………」
沖田さんが力無く僕を抱き締める。
ここまで…探しに来てくれたの…?こんなにグッタリするまで探してくれたの…?
「おきたさん―――――…」
僕がぎゅうと抱き返すと、へへへ、と笑う声が聞こえる。
「いつになく積極的ですねぃ♪」
「ばかっ…」
ぐったりした沖田さんに肩を貸して、雨露をしのいでいる洞窟まで連れて行く。
少し休んだら帰れるよね!!
沖田さんが来てくれたなら、もう大丈夫!!
「迎えに来てくれて有難うございます。すごく…嬉しかったです…」
「新八の居るトコなら、俺ァ何処にでも参上しやすぜ。」
「えへへ…頼もしいな…沖田さん大好き…」
僕がえへへ、と笑うと、沖田さんの顔が真っ赤になる。
うわ…久し振りに見ると、可愛い………どうしよう………
「おっ…おきたさん…帰り道、知ってますよね………?」
「当然だろぃ。勝算無しで動く俺じゃねぇぜぃ?でも…邪魔無しで折角2人っきりになれたんだからねぃ。少しゆっくりしていきやしょうぜ…?」
「…はい………」
えっと…その後2・3日ゆっくりしてから沖田さんに連れられて帰った先は、島の裏側だった………
僕が無人島だって思ってた島は、何の事はない人気のない島の裏側だった…………
END
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