21・君の寝顔
隣でぐったりと眠る黒髪。
ほんの気まぐれに、手に取ってみる。
さらりと俺の指をぬける感覚が面白くて、サラサラとすいてみる。
あぁ、気持ち良い。
君の全てが俺の快感だ。
君の眼の端に付いた涙の跡をそっと拭うと、ころりと転がって、にこりと微笑む。
何か幸せな夢でも夢でも見ているのか?
願わくば、その夢に俺も居れば良い…
ふっくらと膨らんだ頬に、口づけを一つ落とし、君の隣に潜り込む。
俺の夢にも、君が来ると良い…
◆
ふと目が覚めると、すぐ隣に栗色の髪と幸せそうな寝顔。
手を伸ばして一房掬うと、サラサラと流れる髪。
君が眠っている時だけの、僕の特権。
柔らかい髪を掬っては落とし、掬っては落とし…
いつまでやってても、飽きないよ。
さらりと落ちる髪の毛は、とっても触り心地が良くって気持ち良い…
こうしてるのが、大好き。
さらさら、さらさら、君の頭を触っていると、にこにこ笑って手を伸ばす。
幸せな夢でも見ているのかな?
願わくば、その夢に僕が居ると良い…
…どうかいつまでも、この笑顔が見れますように。
するりとした頬に口づけを落として、伸ばした腕に掴まれる。
君の隣に寄り添って、僕は又眠りに落ちる…
END
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