「オマエ何やってるネ!パチ恵に触るなヨ!!」

凄い勢いで走って来た神楽ちゃんに、ぐいっと後ろに引かれて抱きつかれる。
神楽ちゃん…私が苛められてるって思ったのかな…?
私も神楽ちゃんを抱きしめると、スリスリと擦り寄ってくる。

「チャイナ!テメェ何邪魔して…」

「パチ恵のおっぱいフカフカで気持ちいヨー」

まるで子供みたいに擦り寄られると、止めてなんて言えない。
むっ…胸を鷲掴まれてても…甘えられてるのかな…なんて…

「神楽ちゃん…あの…痛い…」

流石に痛くなって離れてもらおうとすると、より一層ぎゅうっと掴まれる…
痛いよ…

「神楽ちゃんっ…!」

「テメェチャイナ!嫌がってんだろが、離しやがれ!!」

「ウルセードSには関係ないネ!!」

ギロリ、と睨み合って、今日も又2人の喧嘩が始まる。
どうしよう…止めなきゃ…!

「関係有るに決まってんだろィ!ソレは俺んでィ!!」

…え…?何が…?
今…何の話してたっけ…?

「…あの…?」

「パチ恵のおっぱいにフカフカするのはワタシだけヨ!!」

「ウルセェ!ソイツを揉んだりしゃぶったりすんのは俺でィ!!」

…あれ…?何の話を…

「ワタシのネ!」

「俺んでィ!!」

「…私のだもん…」

私が呟くと、はっとしてすぐに真っ赤になって真っ青になる。
わ…そんな顔もする人なんだ…

「…私のです…」

じっと見つめると、目が物凄い勢いで泳ぎだす。

「やっ…あの…アレ…俺ァ…ですね…」

目がぐるぐるになって、凄い汗をかいてるのを神楽ちゃんがニヤニヤ笑いで見てる。
私…そういう対象に見られてたのかな…

「あの…アレ…あの…」

そっとハンカチで顔の汗を拭いてあげると、その手を掴まれる。

「好きでさァ!俺ァアンタが…パチ恵ちゃんが好きなんでさァ!!俺のおっぱいになってくれィ!!!」

「…………はぁ…?」

えっと…どういう事何だろ…?
私が首を傾げていると、神楽ちゃんが物凄い形相になる。

「何寝惚けたコト言ってるネ!ドS−!!」

「へ…?」

「パチ恵はオマエのおっぱいになんてならないアルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

「あっ…!?イヤアノ俺ァ!」

凄い…真っ赤になった…
でも…私の聞き間違いじゃなかったら…好き、って…

「あの…?えっと…おっぱいって…なんですか…?」

勇気を出して聞いてみると、うろうろと目線を彷徨わせた後肩を抑えてじっと見つめられる。

「俺ァアンタに…パチ恵ちゃんに惚れてんでィ!付き合ってくだせェ!」

…誤魔化した…でも…この人が…私の事好きだって…!?
騙されて…るのかな…?
でも…それでも良いくらい私に触れる手は優しくて…

「私っ…私、貴方の事が好きです!恋人に…なりたいです…」

そう言った途端ぎゅうと抱きしめられて、温かい体温を感じる。
あ…この人の心臓も…ドキドキいってる…

「本当に本当ですかィ…?俺ァもう嘘だっつっても離さねェからな…?」

顔を上げると、そこには頬を染めた満面の笑顔…
凄く…綺麗…

「はい…離さないで下さい…」

ぎゅうっと抱きしめ返すとそっと頬に触れられて、綺麗な顔が近付いてくる。
だから、私は目を瞑って…

「パチ恵ー、ココ、道の真ん中だって知ってるアルカー?」

神楽ちゃんの冷めた声がして、はっと我に返る。
うわっ!!そうだった!ここ外だった!!!
慌てて離れると、凄く残念そうな顔が私を見つめる。
でも…そんなっ…

「チャイナテメェ…やっと俺のになったんだよ…邪魔すんねィ…」

「ヤダネ、邪魔しまくってやんヨ。」

又睨み合いになったんで、慌てて神楽ちゃんの手を引いて離れると神楽ちゃんがニヤリと笑う。

「やっぱりパチ恵はワタシの方が良いネ。」

「そんな事は…」

むすっとしていたあの人が、何かを思いついたようにニヤリと笑う。

「んじゃ俺ァここで。パチ恵ちゃん、後で家にお邪魔しまさァ。二人っきりで旨い飯でも喰いに行きやしょう。」

そう言ってあっさりと行ってしまうけど…手を振ってくれてる…
わ…これってデートのお誘いなのかな…?
夢じゃなくって…私が本当に恋人になったんだよね…?
嬉しい…思わず顔がにやけてしまう。

「はい、待ってます沖田さん。」

私も手を振り返すと、振り返らずにそのまま行ってしまった。
でも、又すぐに逢えるから、不安な気持ちはもう無くて。

「パチ恵、趣味悪いアル…」

と行ってしまった神楽ちゃんを追いかけて、私も万事屋に帰った。

にやにや笑いっぱなしの私を銀さんと神楽ちゃんは遠巻きに見てるけど…
幸せだから気にしない。
もうすぐ又逢えるあの人を想って、私は2人に精一杯のご馳走を作った。


END


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