4時間目・体育

今日は暑いってんで、体育の松平が半袖短パンを強制しやがった。
ちっ…なまっちろい足、晒したくねぇのになぁ…
…おー…パチ恵は体操服姿も可愛いねぇ…ってか目の毒だな、ありゃぁ…

「沖田君、沖田君、今日は良い日だねー!」

ニコニコ笑いながら、山崎が俺に近付いてくる。

「何がでィ。」

「や、今どき女子の体操服がブルマなんて、凄いよね!ウチの学校。パラダイスだよね!」

ニコニコ顔で力説する山崎に、周りのヤツラがやたらと頷いていやがる。
モエルとか言ってるし…何がだ…?

「所詮短パンだろ?」

「違うよ!!沖田君はわっかんないかなぁ!?まぁ良いや。じゃぁ、コレは判るよね?パチ恵ちゃんの体操服姿が見れただけでも良い日だね?」

「…おう…」

山崎…コイツもパチ恵狙いか…?

「いやー、大きいよね、パチ恵ちゃんの胸…」

山崎の一言で、野郎どもが一斉にパチ恵を見る。
畜生、余計な事言いやがって…

「うおっ!?スゲェ…でか…」

「やわらかそー…」

「御胸様だ…」

…拝んでるヤツまで居るぞ…?

「テメーら見んじゃねぇよ、アレは俺んだ。」

俺が野郎どもを睨みつけると、ブーイングが起こる。

「ちょっ!沖田君付き合ってる訳じゃ無いんだろ!?パチ恵ちゃんはまだ皆の御胸様だよ!」

「イヤ、あの尻もイイ!!」

「いや、フトモモがっ!!」

こっ…コイツら…調子に乗りやがって…
ざけんな、アレはもう俺のだ!
昨日生乳見たしな!
『王子』から『沖田君』に昇格したんだぜ?
野郎どもに自覚させるべく、俺はツカツカとパチ恵に近付く。

「パチ恵。」

「へ?あ、沖田君どうし…ひゃぁっ!?」

ふにっ…
あ、やわらけー…
俺が体操服の上からパチ恵の胸を鷲掴むと、パチ恵の顔がみるみる赤くなる。
この、赤くなる顔が、可愛いんだ…

「…何すんのよっ!」

ぱァァァァァァァ――――ん………

…首が横を向いた…いてぇ…

「や、パチ恵は俺のだと主張を…」

「いつ私がアナタのモノになったんですかっ!?私まだ返事してな…」

「おー、良いねぇ『アナタ』ってなぁ…まだ…?何でィ、昨日のキ…」

慌てたパチ恵が俺の口を手で塞ぐ。
おー、やわらけー…こいつどこもかしこもやわらけぇなぁ…もっと色んな所、触りてぇ…
しっかし、恥ずかしがり屋さんだねぇ、パチ恵は。
早いトコ皆にばらしてぇじゃねぇか…
判って無いんだよコイツは。自分がどんだけ狙われてるか。

「何を言うつもりですかっ!?」

「もがもがもご…」

「ひゃっ…!」

ついでにてのひら舐めてやったら飛び退りやがった。

「だから、昨日俺らがキ…」

「わぁーっ!わぁーっ!!わぁーっ!!!」

「何でィ、恥ずかしがり屋さんめ。」

ぎゅうと抱きしめようと手を伸ばしたら、とっつあんが来ちまった…

「おーい、整列ー。早く並ばねぇと今日の授業マラソンにするぞー」

ちっ…マラソンなんてやってられっか…あ、でも走ったらパチ恵の胸が揺れんなぁ…
イヤ待て、他のヤツラに見せたくねぇ!
やっぱりマラソンは駄目だ…

皆マラソンなんざやりたくなくて、さっさと並んで授業が始まる。
なんとか女子はバレーで男子はサッカーに落ち着いた。

おっ…パチ恵…ちらちら俺の事見てんじゃねぇか。
体育は結構得意だからな!俺の雄姿、パチ恵に見せ付けて、もっとメロメロにしてやるぜ!!


END