爆煙吹きすさぶ喧騒の中、キレイな横顔を見せて、その女性《ヒト》は現れた…



BOY MEETS GIRL !?



なんて綺麗な女性《ヒト》なんだろう…
栗色の髪が乱れる事も気にせず、真っ直ぐにこちらに向き直る。
すると、白磁の肌に浮かぶ、吸い込まれそうな深い青の瞳が僕を捉える。
姉上だって、勿論お通ちゃんだって綺麗な女性だ。

イヤ、お通ちゃんはむしろ可愛い。
あの潤んだ瞳に見つめられたりしたらどんな男だろうと………

(この後2万語続く。その間0.2秒。都合によりカット。)

でも、その女性《ヒト》はどんな女性《ヒト》とも違う。
漆黒の衣装に透き通るような白い肌を包み、華奢な体で軽々とバズーカを扱ったりしている。凛々しく気高いその姿は、僕が今までに出逢ったどんな女性とも違う。


………綺麗だ……………



僕は、一瞬でその姿に全てを捕らわれた。
目を奪われ、ふいに立ち止まった僕の手を、焦りを見せた神楽ちゃんが強く引っ張る。

「何やってるネ、駄眼鏡!!ぼやぼやしてたら殺られるネ!!」

あぁ、そうだった。僕達は今、あの女性《ヒト》達から逃げていたんだっけ…………
でも神楽ちゃん、ほんの数秒の邂逅で、僕は彼女に恋をしたんだ。
奪われちゃったんだよ、ハートを。
それに、そんな確信が何処から来るのかは分からないけど、あの女性《ヒト》は僕等を殺さないよ。

その時は振り返る事も出来ないままに別れたけれど、僕の脳内は彼女で一杯になった。
もう1度姿を見る事も出来なかったけど、彼女の姿は僕の目に脳味噌に心に焼き付いていた。

その瞬間から全てはどうでも良くなった。
あの女性《ヒト》以外の事は………


つづく