「おっ…おきっ…沖田さんっ…!アレ…覚えてっ…」
「やした。」
「ソレは忘れて下さいぃーっ!アレはキノコの毒でっ…!」
「忘れねェよ。あんな色っぺェ新八、忘れるわけねェだろィ。」
「うーっ…」
「スゲェ、そそられた。」
「…本当…ですか…?」
うるうるした瞳で俺を見上げてきやがる…
抱き締めても嫌がらねぇし…ちゅうも…嫌がらなかったよな…?
もう1回…試してみようか…?
そっとメガネを外して顔を近付けると、ぎゅっと目を瞑る。
これは…おっけー…なんですかねィ…?
「新八ィ…愛してやす…」
「…僕も…沖田さんの事が…好きです…」
そのまま近付いて唇を強く吸うと、控え目に応えてくれる…
ちゅっちゅっと吸いながら、着物を割って胸の飾りに触れると、くぐもった声が聞こえる。
このまま…
「新八ーっ!ドコ行ったアルカー!?」
チャイナの声が響いてドスドスという音が近付いてくると、新八が俺の胸を突き飛ばす。
真っ赤な顔で…潤んだ瞳で…俺を見上げてるけど…嫌がってはいなかったよな…?好きだって…言ったよな…?
「あ、こんなトコに居たネ!!もう帰るってアネゴが…おい、ドS!テメー新八に何やってるネ!」
「うるせーチャイナ。俺達がナニしてようが、オメェには関係ねェよ。」
「何ィー!?」
臨戦態勢に入った俺達を、あわばばば…と新八が止めに入る。
「沖田さんも神楽ちゃんも喧嘩は止めて下さいっ!すぐ帰るから、神楽ちゃん先に行っててくれないかな?」
新八が顔の前で両手を合わせると、チャイナが膨れる。
「やーヨ。一緒に定春に乗って帰るアル!新八迷子にナルネ!」
「大丈夫だから!神楽ちゃん、さっきの甘酒の所で待ってて?」
「もう配ってないヨー!」
「でも、場所は分かるでしょ?」
「おうヨ。」
「僕はまだちょっと沖田さんにお話があるから…もう少しだけ時間をちょうだい…?」
「お、コテンパンに振ってやるネ?了解ヨ!」
チャイナがスゲェ良い笑顔で新八を見て、デカイ犬と一緒に神社の方に戻る。
奴らの姿が見えなくなって、やっと新八が俺の方に向き直る。
「沖田さん…僕達…恋人同士になれたんですか…?」
「それは俺が聞きてェや。新八くんは、本当に…俺を、選んでくれたのかィ…?」
銀の旦那じゃなく…俺を…
「はい。僕は…沖田さんが…沖田さんの事が好きです…」
俺の目を真っすぐな瞳で見つめながら、はっきりと言ってくれた…
もう1回ちゅう、と唇に吸いついて、隙間から舌を差し込む。
差し出される新八の柔らかい舌を堪能して、そっと離れると、とろんとした潤んだ瞳で見つめられる…
「愛してまさぁ…」
「へへ…嬉しいです…」
「俺も嬉しいですぜ?」
ぎゅうと抱き締めると、新八の手が俺の背中に回される。
その体温が気持ち良くて、触れる箇所が柔らかくて。
スゲェ満たされて、新八を離したく無くなる。
でも…
今はもうそんなに時間が無い。
あんま待たせっと、チャイナが又怒鳴りこんで来るよな…
「…僕…もう行かなきゃ…」
「非番決まったら電話しまさァ。今度こそ…デートしやしょうぜ。」
「はいっ!…待ってます。」
極上の笑顔と、触れるだけのきっすを残して新八が俺の腕の中から走って行ってしまう。
何度も振り返って、大きく手を振りながら走っていく姿は可愛くて…それだけで惚れ直しちまわァ!
でも、俺達はもう恋人同士なんだからな!
何も焦る必要はねェ。
その事を噛み締めながら、光の有る方へ俺もゆっくりと歩き出した。
つづく
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