深く深く差し入れられた舌を追いかけて。
段々奥まで入ってくる総悟さんを、今日は拒まないで受け入れる。
絡み合って、抱きしめ合って…
体中触られて…気持ち良くなって…色んな所にキスされて…
僕もいっぱい触ると、ピクリと揺れるのが愛おしい…
生まれたままの姿で絡み合って、僕らは遂にヒトツになる…
嬉しくて…でも躯はツラくて涙が零れる。
すると心配そうな、気持ち良さそうな顔で、いたわるように躯中撫でてくれて…
こんな時だけ優しい言葉をいっぱいくれるなんて…この人はホントにズルイ…
でも、それが嬉しいなんて…僕は相当この人にやられてる…
「しんぱち…きもち…?」
「は…ぃ…そうごさ…は…?」
「すげ…きもち…もう…イク…」
「…あ…ぼく…も…」
ガクガクと揺さぶられて、その度にどこか遠くにイキそうで…
怖くなってぎゅうと抱きつくと、抱きしめ返される。
…あ…ぁ…
「…銀ちゃん…新八が…」
「バカっ!しーっ!!神楽しぃーっ!!」
「うわっ…新八君可愛過ぎ…」
「馬鹿!テメェ静かにしねぇと気付かれ…」
…え…?
「そうごさぁっ…やぁっ…やめ…」
「今更っ…止まる訳ねェだろ…」
「みんなぁっ…みて…」
「何でィ…気付いて無かったんで…?ま、もう少しでィ…頑張れ…」
「え…?ちょ…そうご…の…ばか…ぁぁぁ…あん………」
僕が飛んだ後、すぐに総悟さんも飛んだ。
…こんな…皆居るって分かってるのに…
酷…い…
泣きそうになって見上げると、幸せそうに微笑まれて、ちゅ、とキスを落とされる。
ちょっと絆されそうになるけど、流されてなるものかっ!!
「皆居るって気付いてたんですか…?僕…止めてって言ったのに…酷いです…」
「だって新八君気付いて無かったし…こんなノリノリな事無かったし…可愛かったし…」
ぎゅうっと抱きしめながらそんな事言われたって…絶対流されないからなっ!
「確かに僕は気付きませんでしたけど…大体それどころじゃ無かったし…」
「なら…」
縋るように見つめられたって…負けないからな…
「気付かなきゃ良いってもんじゃないですっ!こんな…皆の前でなんて…恥ずかしくってもう皆の顔見れませんよっ!!」
「見なくて良いだろィ…新八は俺だけ見てれば良いんでィ…」
「良くないですっ!そんな事言う沖田さんは嫌いです!もう絶交です!!」
グイグイと押しのけて、それでも離れてくれないから少しだけ距離を取ると、何も言わないで悲しそうにじーっと見つめてくる。
僕がその顔に弱いって知っててやってるだろ!?
でも、そんな顔したってダメなんだからな!!
「絶交ったら絶交です!大体アンタらも何覗いてるんですかっ!!」
僕が茂みに向かって叫ぶと、半笑いしながら皆がぞろぞろと出てきやがる…
「新八ばっかおにぎり食べてズルイネ!隙を見てもらおうと思ったら、オマエラが勝手におっぱじめたアル。」
神楽ちゃんが逆ギレするし!
「え〜?見せてって言ったじゃん。」
何正当化してんだよマダオ!
「いや、総悟が単独行動してたからだな…」
赤い顔で目逸らしながらチラッチラッ見られたら余計恥ずかしいです土方さん!!
「いつも見守ってるってば。」
山崎さんまだストーカーしてたのぉぉぉぉぉぉぉぉ!?
「「「「大丈夫!新八(君)可愛かったから!」」」」
良い笑顔で親指立てられても、ぜんっぜん大丈夫じゃないから!!
恥ずかしさやいたたまれなさは少しも和らがないから!!
総悟さんは総悟さんで、又ちゅっちゅっと吸い付いてくるし………
「全然大丈夫じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!お前もいい加減にしろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
静かな夜の森に僕の叫び声が虚しく響いた。
それでも総悟さんはぎゅうぎゅう抱きついて離れないし…
あ…でも総悟さんが盾になってくれてるから、僕のハダカ…見られてない…?
イヤイヤでもでも!この人のせいでえっちしてる所、皆に見られたんだし!
ハダカ以上のモノ見られてるし!!
絶対に絶交してやるからなっ!!
つづく
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