+++++


「総悟君?どうしたの?」


新八は手を引かれたまま尋ねる。


「総悟君?」


再び尋ねると、やっと足は止まった。


「どうしたのいきなり?」

「……っ」


尋ねても、子はムッとした顔のまま口を開かない。


「総悟君ってば」

「……いやだったんでィ」

「?」

「しんぱちと、あのヤローが、はなしてるの」

「あのヤロー、って沖田さん?」


言えば、上下に動く頭。


「なんで?」

「いやなモンはいやなんでィ!しんぱちは、おれとデートだろィ!!」

「!!」


喚く言葉で、やっと気付く。


(あぁ、寂しかったんだな)


少し違うが、とりあえず気付く。



「ごめんね?」


頭をポンポンと撫でる。


「こどもあつかい、すんじゃねぇや」


ムーッと口を尖らせる小さい沖田を見て、

新八はクスリと笑う。


「うん、ごめんね?」

「だから、こどもあつかいすんじゃねぇやい!」


笑う新八を、小さい沖田は怒って見上げる。


「!」


すると小さい沖田は新八の口元にある、あるモノに気付いた。

ニヤリと笑う。


「しんぱち」

「何?……ってうわ!」


新八を呼んで、そして引っ張る。

顔を近付けて、小さい沖田は新八の口元をペロリと舐めた。


「なななっ!」

「アイス、ついてた」

「だ、だからって何も舐める事ないじゃない!」

「しんぱちが、おれをこどもあつかいするからいけないでィ」


言って、小さい沖田は満足そうに笑った。

それを見て、今度は新八が口を尖らせる。


(その笑顔は反則だよなぁ)


あんまり嬉しそうに笑うから怒るに怒れない。


「へへ」


尚も笑う小さい沖田に、


(しょうがない、か)


軽く息を吐いて、新八は笑った。










ある夏の日の2つのデート。

楽しめたようですね。




おわり



『HappyGoLuckey』様で8000番を踏み抜いてリクさせていただきました!!
「沖仔新&仔沖新で鉢合わせ」
…趣味に走ってすみませんでした!!!!!
そんなリクをこんな素敵小説にして頂けて非常ォ――――に幸せです!!
沖田さん優しいヨ!!新八お兄さんだよ!!
やっぱり仔沖&仔新好きです!!

夢心さま、有難う御座いました!!