僕が案内するのは…山崎さんと沖田さんと…後は分からない方達だ。

割り当てられた部屋に次々と案内をしていくと、僕らが泊まった時とは違って普通の部屋になっている。
えっと…後は…斎藤さんと永倉さんと沖田さん…を案内すればいいのかな…?

「斎藤様、こちらのお部屋になります。永倉様がお隣です。沖田様は…もう少し先ですね。」

順番に案内していって、最後は沖田さんなんで2人並んでで歩く。
あ…さっきの謝っとこう。

「あの…さっきは神楽ちゃんがすみませんでした…」

「なんで新八くんが謝るんで?お前さんは関係無ェじゃねェか。」

「でも…神楽ちゃんは妹みたいなもんですから兄として。」

僕が背筋を伸ばすと、沖田さんがフッと笑う。
あ…機嫌直ったのかな…?

「しっかし『沖田様』なんざ照れやすねィ…これからはそう呼んでくれやすか?」

ニヤニヤ顔で僕の顔を覗き込んでくる姿はドS丸出しで。
はい、なんて言ったら大変な事になるのが目に見えてるよ…

「イヤですよ。お客様だからそう言ったまでです。」

「なんでィ面倒くせェ…んじゃいつも通りにしなせィ。」

ちょっと残念そうな顔は、なんだか可愛い。
そう言えば、沖田さんって僕ともそう年違わないんだよな…

「はいはい。あ、そう言えばココ予約したの沖田さんですか?」

「おう、勿論でィ。」

ニヤリと笑う顔は、全部知ってるんだな…
どうせ、スタンドが怖い土方さんへの嫌がらせなんだろうけど…

「じゃぁ、温泉は気をつけて下さいね?変なの吸い込んだら閣下になりますから。」

僕がニヤリ、と笑って沖田さんにあてがわれた部屋の襖を開くと、沖田さんにグイッと手を掴まれる。
そのまま部屋に引き摺り込まれて、座布団の上にとすん、と座らせられる。

「なっ…何を!?」

「…新八くん…ちょっと良いですかィ…?」

ぐっと腕を掴まれたまま抑え込まれて、凄く真剣な目で見つめられる。
な…んだろ…?
僕も、真面目に話を聞く体勢に入ると、沖田さんがモジモジとしだす。

「あの…ですねィ…」

「何ですか?」

僕が首を傾げると、やや暫くじーっと僕を見て、又俯いてしまう。

「…新八くんはココ、バイトで来てるんですよねィ…ココには従業員用の温泉なんて…無いんですかィ…?」

ぼそぼそと言われるけど…
何だろ、やっぱり沖田さんもスタンド怖いのかな…?

「特に無いですね。皆さんの入浴時間が終わってから入って、その後掃除をしなくちゃいけないんです。」

「大変ですねィ。」

感心したような顔で言われると、なんだか優しい気分になってくるよ。

「仕事ですもん。あ、スタンドなら気をつけてれば大丈夫ですよ?沖田さんでも怖いんですか?」

あはは、と笑いながら言うと、沖田さんがムッとする。

「そんなモン怖くなんざありやせん。大体そんなんは全部土方に行くしねィ。」

へぇ…そうなんだ…
でも、スタンドじゃないとすると…あ…!

「沖田さん綺麗ですもんね…大変なんですね、男所帯って。」

ぽん、と手を叩いてうんうんと頷くと、沖田さんがガクリと倒れ込む。

「…どんな想像してんでィ…そんなん来たら返り打ちでィ!そうじゃなくて…」

え…何だろ…?
僕がうんうん唸っていると、沖田さんが、はぁ、と溜息を吐く。

「新八くんは…万事屋の旦那と一緒に風呂に入んの嫌じゃ無いんで?」

「銀さん…ですか…?いえ別に。」

銀さんとは前来た時も一緒に入ったし。
温泉なんだし、別に普通だよね?

「旦那は…アレ、デカくないんで…?」

…デカイ…?
あぁ!そう言う事!!

「特に気にした事有りませんし、見た事も無いですね。」

僕が笑うと、又溜息を吐かれる。

「ウチは…近藤さん、アレ波動砲ですぜ?土方さんはレールガンだし…まぁ、山崎はデリンジャーですがねィ。」

「デリ…ぶはっ…」

沖田さんはニヤリ、と悪い顔で笑ってるけど…
波動砲にレールガン…確かにそんなのと一緒は…イヤかも…

「じゃぁ、僕と一緒に入りますか?ま、僕はアサルトライフルですけど?」

「は?俺ァデザートイーグルですぜ?」

ふふん、と笑い合って牽制し合ったけど…肝心な事確認してなかった。

「じゃぁ、夜遅くなると思いますけど一緒に入りましょう。それと、銀さんと神楽ちゃんも一緒かもしれないですけど…」

「チャイナぁ!?」

僕の話の途中で沖田さんが叫ぶ。

「イヤイヤイヤ、チャイナが一緒はまずいんじゃね?」

「え、だって家族だし…」

「イヤイヤイヤおかしいですぜ!」

…そんなものなのかな…?
そう言えば、僕も姉上とは一緒に入らないもんな。
それに、沖田さんと神楽ちゃんが一緒に入るのはマズいか…

「じゃぁ、僕だけ別にしてもらいますね。その代わりお風呂場の掃除手伝って下さいね?」

「おう!任せなせェ!!掃除は得意でィ。」

どん、と胸を叩いて言いきったけど…どうせその時になったら手伝ってなんかくれないんだろうな…
ま、神楽ちゃんが言いがかり付けてたし、その分でチャラにしてもらおう…