なんだか凄く疲れたんで、ベンチに座って休んでから帰ろうとすると、ソコには黒い塊が乗っていた。
このアイマスク…それにこの髪の色…っ!沖田さんっ!!
ドキドキと激しく脈打ち始めた心臓を押さえてそっと近付くと、夕日に反射して沖田さんの髪がキラキラ光ってる…凄く綺麗…
アイマスク…邪魔だな…寝顔も…綺麗なんだろうなぁ…
僕がその場でぼーっと沖田さんを見つめていると、ピクリと動いて沖田さんが起き上がる。
そしてアイマスクをずり上げて、寝ぼけまなこでじっと僕を見る。
あ…可愛い…
「おー…あんた万事屋の…」
「あ…こんにちわっ!」
「…新平君…」
「…いえ、新八です…」
…僕ら結構逢ったりしてると思ってたのにな…名前さえ覚えてくれてない…
凄くショックだけど…でも…こんなぐらいで負けない…
「…沖田さんはお昼寝ですか…?」
「おう…あんたは言わねェんだなァ…」
「えっ?何を…?」
「仕事サボって何やってんだ、って。」
沖田さんが戸惑ったような顔で僕を見上げる。
…誰と比べてるの…?
「…サボってたんですか…?」
「…おう…」
「…僕も怒った方が良かったですか?」
「いや、珍しいと思ったモンでねェ。チャイナもダンナも文句言ってきたからねェ。」
…神楽ちゃんにも銀さんにも会ってるんだ…
そうだよね、僕なんかより全然仲良いもんね、2人との方が…
「…僕は…言いませんよ…?」
「へぇ…ところであんた、こんな所で何してんでィ。」
「僕は…買い物の帰りです。神楽ちゃんを迎えに来たんですけど、もう居なくって…疲れたからベンチで休もうとしたら沖田さんが居たんで…」
僕がそう言うと、座り直して隣をバンバン叩く。
隣…座っても良い、って事かな…?嬉しい…
僕が隣に座って買ってきたお茶を飲むと、沖田さんがじっと僕を見る。
「…沖田さんも飲みますか…?」
僕がお茶のペットボトルを差し出すと、にひっ、と笑ってゴクゴクと飲む。
…あ…間接キス…
ほい、と返されるけど、もう意識しちゃって飲めないよぉ…っ…
僕が赤くなってじっとペットボトルを見つめてると、不安げな顔をした沖田さんが僕の顔を覗き込んでくる。
「…飲み過ぎやした…?」
「そんな事無いですっ!無いですっ!!」
勢いでゴクゴクと残りのお茶を飲むと、沖田さんがホッとした顔をする。
そんな事まで気にしてくれるなんて…変な期待しちゃうよっ…
なんで…?なんでそんなに気にかけてくれるの…?
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