※注意 土新銀新土沖銀沖好きな方はご注意!!多分悲しい気分になりますよ!!!
それは、僕らの問題です。
最近になって、そこここでよく逢うようになったヒトが居る。
それは、買い物に行った先だったり、万事屋だったり、たまに受ける依頼先だったり。
僕はそのヒトに逢えるのはとても嬉しいのだけど…そのヒトは別に僕に逢いに来てくれてる訳じゃないからちょっと寂しい。
「こんちわメガネくん。ダンナいやすかィ?」
「あ、沖田さん!すいません、銀さん今パチンコに行っちゃってて…」
今日も来た…
そう、この人は白髪天パでまるでダメ男の僕の上司に逢いに来ているのだ。
だって絶対手土産に甘味を持ってくるし、銀さんと話してる時には嬉しそうに楽しそうに、それもちょっと頬を染めて可愛らしく微笑んでいたりしてるんだ。
アノ、ドS王子と名高い沖田さんが。信じられない。
…僕とは目も合わせてくれないのにね…
もしかしたら、もう付き合っちゃってるのかな?
そうだったら僕は報われない片想い?
そんなの嫌だ!でも…沖田さんが幸せなら僕は…でもやっぱり嫌だ!!
そんな風にウジウジモヤモヤ思うけど、はっきり聞いちゃったら暫く立ち直れないと思うんでそんな事聞けない。
「又パチンコですかィ…今日来るって言っといたんですがねィ…」
むぅっと膨れる顔も可愛いなぁ…
僕がその顔にボーッと見惚れてると、視線に気づいた沖田さんがチラリと僕を見て思いっきり顔を背ける。
…嫌われてはいないと思ってたのに…そんな風にされると傷付くよ…
「…すみません…話を聞いてたら引き留めたんですけど…銀さん沖田さんとの事は僕らには話してくれないんで…」
「…そうなんですかィ…!?しっ…メガネくんは俺の話、聞きたいですかィ…?」
「そりゃぁ…!…っ…こうして手土産を持って訪ねて来てくれるのに目当ての銀さんが居ないなんて失礼ですから。」
あっぶない!
思わずがっついちゃうトコだった!!
そーっと沖田さんを窺うと、何かブツブツ言ってる…何だろ…?
「沖田さん…?」
「なっ!?何でもねェよ!!折角持って来たんだから、しっ…メガネくん喰いなせェ!あ、チャイナにはやんなよ?」
真っ赤な顔で人差し指を立てて僕に言い聞かせる姿は可愛いけど!
…きっと銀さんに逢えない文句とか言ってたんだよね…
…それにしても…
「沖田さん、さっきから気になってたんですけど、僕の名前覚えてくれてるんですよね?わざわざ『メガネ』って言い直すの止めてくれませんか!?」
「んなっ!?メガネは眼鏡じゃねェですか!!」
「僕の名前は志村新八です。はい、しーむーらーしーんーぱーちっ!」
「しっ…しっ…しん………しむらくん………」
「はい、沖田さん。」
うわぁ!凄い!!
沖田さんの声で名前を呼ばれただけで、目の前がふわっと明るくなった気がする!
嬉しくてにこにこ笑ってしまうと、恥ずかしくなったのか沖田さんが手土産を僕に押し付けてドスドスと足音を立てて帰ってしまった。
「…又来らァ…志村くん…」
「はい、今度はちゃんと銀さんひっ捕まえておきますね。お待ちしてます!」
カラカラと万事屋の扉が閉まってすぐに僕は沖田さんに頂いた手土産のケーキを独り占めした。
あ…折角だから沖田さんと2人占めすれば良かった…お茶とか勧めたらまだ居てくれたかも。
ちょっとだけお話出来たから舞い上がっちゃったけど…その調子でもう少し頑張ってもっとお話すれば良かった…
焦らなくても又すぐに逢えるよね?
その時は…又二人きりだと良いな…
そう想うと、銀さんと楽しそうに話す沖田さんが頭をよぎったんで、銀さんに見えるように少しクリームの残ったケーキの包み紙を捨ててやった。
少しぐらいイジワルしたって…良いよね…?
◆
最近になって、そこここでよく逢うようになったコが居る。
それは、ブラブラ見廻りに出掛けた先だったり、遊びに行った万事屋だったり、事件のあった出動先だったり。
…なんて、本当は俺はそのコに逢うためにそこここに行ってる。
俺は、そのコに逢えるのはとても嬉しいんだけどねィ…そのコは別に俺に逢いに来てくれてる訳じゃねェからちょっと寂しいや。
それに、俺がそんな事想ってるなんて、そのコは知ってる筈も無い。
だって俺ァそのコの事まともに見る事だって出来ねェもん。
割と気の合う白髪天パのまるでダメ男と話してるフリしてそっとそのコを盗み見るのが精一杯で…そん時はそのコは俺なんて居ないみたいにして家事に勤しんでるし。
白い割烹着が似合ってて、スンゲー働き者で良く気が付いて…あんなコ嫁にもらったら幸せだろうねィ…
「あ!土方さん沖田さんこんにちわ!見廻りご苦労様です!!」
買い物袋を提げた新八くんが可愛らしく俺(達)の方に駆けて来る。
あ〜、笑顔癒される…
「おう、新八買い物か?」
「はい。今日はタイムセールで卵と油が安いんです!あ、マヨネーズも安かったですよ?」
くすくすと嬉しそうに笑いながら、楽しげに土方と話すなんざ止めなせェ!
大体、なんで土方の野郎『新八』とか気安く呼んでんでィ!?
俺だってやっと『志村くん』って呼べるようになったばっかなんですぜ!?
「お?そうか。情報サンキューな。」
あ―――!!
何頭撫でてんでィ!?
新八くんも嬉しそうに頬染めてんじゃねェよ!!
…頬染めて…嬉しそうで…なんか…らぶらぶな雰囲気で…
まさか…付き合ってたりとか…してねェよな…?
そういやぁ、俺と土方二人で見廻りしてても新八くんが話しかけてくるのは土方ばっかだし…
ここ最近近藤さんを志村邸に迎えに行くのも土方ばっかじゃねェか!本当なら俺が行きてェのに、土方の野郎がいつの間にか行ってんだよな…
それってやっぱり新八くんに逢いに行って…
そんなの本当だったら俺立ち直れねェんだけど。
ガラスのSだから打たれ弱いって知ってるよなァ、土方…って、俺が新八くんの事好きなのは知らねェや…
「新八、タイムセールは今日も数量限定か?」
「はい、そうなんですけど神楽ちゃんも銀さんもいつの間にか居なくなってて…ホント駄目だなあのマダオ…」
「じゃぁ俺も一緒に行ってやるよ。総悟、お前後見廻り…」
「オマエがやれよ土方。俺がしっ…し…しん…新八くんの手伝いしてやりまさァ!」
「ひょねがいします沖田さんっ!!」
間髪いれずにおかしな応え方をしやしたけど、新八くんは『俺に』お願いしたよな!?土方じゃなくて俺に!!
やっぱ俺の気のせいだったんだよ!土方なんざ有り得ねェだろ。
「…仕方ねぇな…んじゃお前も一緒に来い。人数は沢山居た方が良いんだろ?」
「えっ!?あ…それは有難いんですが…」
「じゃぁ行くぞ。タイムセール始まんだろ?」
有無を言わさず土方が新八くんの手を掴んで大江戸ストアに向かう。
…クソ…マジムカつくマヨラー…ほんっと死んでくんねェかな!
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