俯いていると、沖田君がウィンナーの試食を貰ってきてくれる…
おっ…美味しいよ…
「優しい彼氏だねーお嬢ちゃんお腹すいてるの?もう1本どう?」
販売員のおばちゃんにも聞こえてたんだ…
にこにこ笑ってウィンナーをくれるんで受け取ったけど…あれ…?今…
「あっ…あのっ!有難う御座いますっ!でも…あの…彼氏じゃ…」
目茶苦茶顔に血が上ってきてて、ちゃんと言葉にならないよっ!
私が彼女に誤解なんてされたら…沖田君きっと迷惑だよっ…!
ちらっと沖田君の方を見ると…なんで…?なんで沖田君赤くなってるの…?
迷惑じゃ…無いのかな…?
そうだったら…すごく…嬉しい…
2本も試食を貰っちゃったんで、そのウィンナーも買って、買い物を終わらせる。
荷物はほんとに全部沖田君が持ってくれた…
沖田君、スーパーの袋、似合わないよ…?
「あのっ!全部は駄目だよっ!私も荷物持つ…」
「ぜんっぜん軽ィから。任せときなせェ。」
にこりとキレイに笑われたら、もう何も言えないよっ…
お兄ちゃん達なら1個くれるのに…沖田君…優しすぎだよ…
ドキドキふわふわしてどうやって歩いてるのか分かんなくなってきちゃった…
おかしいな…やっぱり熱でも有るのかなぁ…?
でも、気分は良いし…
沖田君を見ると、すごく楽しそうで…
目が合ったらにこりと笑ってくれる。
そんなキレイな笑顔を見たら…もっとドキドキするよぅっ…
「ところで、近藤の家って何処ですかィ?」
急に覗き込まれるとっ…!?
顔…近いよっ…心臓壊れそう…
「あっ…あの…あっち…」
早足で家に向かうと、沖田君がすぐ横に並んでくる…
もう何を話したのかも分かんないうちに家に着いて、玄関の中に荷物を置いてくれる。
「あっ…有難う!あのね?お茶でも…」
「や、今日は帰りまさァ…あのな、近藤…」
沖田君が、なにか言い辛そうに俯く…なんだろ…?
そう言えば、なにか用事が有るって言ってたっけ…
「なに?そう言えば用事有るって…」
私が首を傾げると、1通の手紙が差し出される。
「…お手紙…?なあに?」
「…読めば判る…」
それはそうだね。
早速開けようとすると、慌てた沖田君が私の手を握る!?
「いっ…今じゃなくて!後で…頼みまさァ…」
「うっ…うん…」
「じゃっ…じゃあな!」
沖田君が手を振って走って帰って行ってしまった…急いでたのかな…?
とりあえず買った食材を冷蔵庫に詰めて、部屋に戻って着替えをする。
あ…お手紙…なんだろ…?
やっぱり凄く気になるんでハサミでお手紙を開けていると、部屋の扉がノックされる。
「パチ恵…晩飯作るか…?」
「晋助お兄ちゃん…あ!もうこんな時間!!」
凄く気になるけど、ご飯遅くなっちゃうし…
お手紙を机の上に置いて、エプロンをつけて台所に行って晋助お兄ちゃんのお手伝いをして晩ご飯を作る。
作り終わった頃には、十四郎お兄ちゃんもお父さんも帰ってきてて、暖かいご飯を皆で食べる。
すぐに後片付けをして、お風呂に入って、お休みのあいさつをする頃にはすっかり夜も更けていて、そのまま寝ようとベットに入る。
あ…!沖田君のお手紙…なんだろう…
口で言い辛い事って…
もしかして…もう俺に近付くな…とかだったり…
なっ…なにかすごく怖くなってきたよっ…!
慌てて机の上のお手紙をベットに持ち込んで、枕の上で広げる。
それは、すごくかしこまった文章で…沖田君っぽくないなぁ…やっぱり俺に近付くな…とかかなぁ…
怖いけど、どんどん読み進めて行く…
…って…
………これ………
らっ…ラブレター!?
えっ?あれっ?私…のこと…すきだって…書いてある…
あれ…?これ…お友達、ってことじゃ…ないよね…?
もう1回始めからちゃんと読んでみても…やっぱり一緒だ…
ぼんっ、って音でもしそうなくらい、イッキに赤くなっちゃったよっ!!
顔が熱い…にやにやが止まらない…
すごく…嬉しい…よ…?
…私は…沖田君の事…すき…なの…?
そう思ったら、もっと顔に血が上ってくる。
あ…すき…なんだ…
お友達じゃなくて…男の子として…好きなんだ…
だから今日、落ち込んだんだ…クラス一緒になれなかったから…寂しかったんだ…
うわー!うわー!うわーっ!!
まさかそんな事私に限って有る訳無いと思ってたのにっ!
沖田君カッコいいし、頭良いし、優しいし、気さくだし、運動も出来るし、気配りもしてくれるし…
………そんなの…好きにならない方がおかしいよ…
お友達だと思ってたのに…
こんな風に好きになるなんて思って無かったよ…
でも…気付いちゃったから…もう止まらない…
これって両想い…なんだよね…?
どうしよう!どうしようっ!?
すぐにメール…
でも、明日の朝来てくれ、って書いてある…
もう1回お手紙を読み返すと、顔がにやけてしまう。
さらにもう1回読み返すと、ベットでごろごろしてしまう。
断る理由なんて無いよね!
こんなに嬉しいんだもん!!
明日が待ち遠しくて、眠れないよっ!!
もう1回、もう1回ってお手紙を読み返しているとすっかり夜更かししてしまって、慌ててお布団をかぶって眠りについた。
夢の中にも沖田君、出てきてくれた気がする…
待っててね?すぐにお返事するから…
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