MONSTER・7
やっと安心して、お互いを目一杯感じたけど…でも…
「真選組の方達が黙っても、銀さんや神楽ちゃんが…煩そうですよね…」
この後話をしなきゃいけない僕の大事な人達の顔が頭をよぎる。
あの2人…沖田さんの事良く思って無いからなぁ…又一悶着有るよな、絶対…
はぁ…と大きな溜息を吐くと、クスリと沖田さんが笑う。
「安心しなせェ。アノ2人は味方でィ。」
「へっ…?」
何で沖田さんが2人の事…?
不思議に思った僕が首を傾げると、くすくすと笑い始めた沖田さんがペロペロと僕の顔を舐める。
「なっ…くすぐったいです…」
「アノ2人はねィ、新八くんが泣いてたって言って屯所に殴り込みに来たんですぜ?あぁ、デカい犬も。それに、新八くんが買い物に行ったって俺に教えたのもアノ2人ですぜ?」
そんな…万事屋では全然そんな感じじゃ無かったのに…
嬉しくて僕が笑うと、ちょっとムッとした沖田さんが今度は僕の頬を甘噛する。
「…新八くんはアイツラに大切に思われてんですねィ…ま、でも、俺のが大切にしやすけど。」
ムスッとむくれた顔が可愛いなぁ…
「はい、大切にして下さいね?僕だって沖田さんの事大切にしますから。」
そう言うと、沖田さんは赤くなって僕の手を引いて歩き出した。
照れてるのかな?
「ドコ行くんですか?」
「大江戸ストアでィ。買い物…すんだろ?」
「はい。一緒に行ってくれますか?」
「勿論でさァ…」
照れくさいのか、むこうを向いたままぎゅうっと強く手を握られると胸がほわりと暖かくなる。
「じゃぁ、何が食べたいか決めて下さいね?」
「…え…?食べさせてくれるんで…?」
「勿論。連れあいなんでしょ?」
「新八ィ…!」
振り返ったその顔は、最高の笑顔で。
僕は又、この人に惚れ直したかもしれない…
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