小さな約束
あれからなん回かしんぱちのところにあそびに行って、今じやもうおれとしんぱちはすっかりなか良くなった。
おれがあそびに行くと、すっごくうれしそうにわらってくれるから、おれもなんだかうれしくなっちゃうよ!
きょうも近藤さんといっしょに江戸に来て、しんぱちの家に行くとちゅうだ。
いつもみたいにこうえんでひと休みしてからしんぱちの家に行くと、みなれないガキ達が、にわでしんぱちとあそんでる…
しんぱちのちちうえと、姐さんにあいさつすると、姐さんがニヤリとわらう。
「あら、貴方今日来たの?タイミング悪いわね。今日は新ちゃん、お友達が来てるのよ?」
「にわにたくさん来てるの見てきた。おれ、ちゃんときょう来るって言ったのに…」
「あら、仲間に入れて貰えば良いじゃない。仲良く出来れば、だけど。」
姐さんがクスクスとわらう。
なんか、いじわるだ…
「しんぱちのともだちなら、しょうらいもつきあう事になるからな!なか良くできる!」
おれがちょっとムッとして言うと、もっとクスクスわらう。
「そお?喧嘩しちゃ駄目よ?」
なんだい、姐さんだっておれとおなじとしなのにおとなぶって!
おれはやればできるこなんだ!ともだちぐらい、すぐになれらい!!
おれはいきごんで、みんなのいるほうに行ったけど…
やっぱり入りずらいなぁ…しんぱち、きづいてくれないかなぁ…
おれがちょっとずつ近くに行くと、ぴんくのかみをおだんごにゆったちっちゃいおんなのこが、にらんできた。
「オマエなにヨ!?ここらへんじゃみないかおネ!」
「おっ…おれはしんぱちの…」
「あ!そうごくん!!」
おれにきづいたしんぱちが、とてて、とおれのほうにはしってくる。
「いらっしゃいませ!きょうはね、おともだちがいっぱいきてるから、そうごくんはやくこないかなってまってたんだよ?」
しんぱちがちょっとくびをまげてにこにこわらう。
かわいいなぁ、おれのみらいのおよめさん!
おれもにこにこわらうと、ぴんくのおだんごがおれたちの間に入ってくる。
「オマエが、とおくからあそびにくるってゆう、しんぱちのともだちカ?へん、ごくろーさまネ。」
なんなんだよ、こいつ!
おれのしんぱちと手をつないでじろりとにらんでくるぞ!?
「しんぱちは、みらいのおれのおよめさんだからな!とおくたってあいにくるよ!」
おれもまけないで、しんぱちの手をにぎっていってやる。
「コイツ、バカだヨ!しんぱちはおとこのこだから、およめさんにはなれないネ!しんぱちは、ワタシのだんなさんになるアルヨ!」
ぴんくのおだんごが、フフン、とわらってぎゅーとしんぱちの手をにぎる。
おれもしんぱちの手をぎゅーとにぎって、バチバチとにらみあう。
「かぐらちゃんもそうごくんも、けんかはだめだよー!ぼく、ふたりのおよめさんになるからー!」
「だめヨ!」
「およめさんはひとりとしかなれないんだよ!」
おれたちがいうと、しんぱちがこまったかおになる。
「しんちゃーん!こうえんでおにごっこしよー!」
まえばの出たおとこのこが、こっちにむかって手をふる。
と、しんぱちがおれたちの手をほどいて、そっちにはしって行く。
…なんだよあいつ!
「…たかちんナマイキネ…」
「…たかちん?そーだな、ナマイキだな、あいつ…」
おれたちがニヤリ、とわらってると、しんぱちがおれたちに手をふってさけぶ。
「そうごくん!かぐらちゃん!みんなでおにごっこしよー!」
「おい、ここはいったんきゅーせんだ。たかちんヤルぞ。」
「がってん!」
おれがニヤリとわらうと、ちゃいなもにやりとわらった。
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