※ちょいエロ注意


暗闇は、色んなモノを奪うのさ!



仕事が終わってから新八と一緒に過ごすのは、もう俺にとっては当たり前の事になっていた。もうすっかり恋人同士ってェ自覚がお互いに芽生えてるから。
だから…そろそろもう一段階、恋人の階段を昇っても良いんじゃね?オトナの付き合いしても良いんじゃね?
そんな事ばっかりが俺の頭をよぎる。
でも、新八はそんな事考えちゃいねェから…
俺は最近ちょいと限界がちらついて、理性が焼き切れそうでィ…

俺がそんなんなってるとは知りもしないで、新八は毎日無邪気に俺に甘えてくる。可愛い笑顔全開で、俺に平気で凭れかかったり触ってきたりして…
本気で襲ってやろうかと思ったりもする。
まぁ、そんな事出来る訳も無いんですがね…
誰にどう思われたって平気なんですがねィ…新八にだけは、嫌われたくねェって想っちまうんでさァ。
そういやぁ昨日、新八が言ってたっけ。
『明日は町内会の肝試し大会で、僕ら万事屋がお化け役やるんですよ!』
って…
肝試しと言やァ、暗闇じゃねェか…どうせ町内会のイベントなんざ人なんか入る訳がねェ。
こりゃぁ…仕事上がりにちょいと訪ねていって、怖がってやりやしょうかねェ…恋人として。
そんであわよくば…もう一歩だけ先に進めれば…

そう決めて、俺は土方に掴まる前にさっさと私服に着替えて、昨日新八が言ってた神社に向かった。
そういやぁ、新八は何のオバケやるんだろうねェ?
各々で衣装も用意するってんで、昨日うんうん唸ってたっけ…
俺ァ冗談で『ヤクザのお化け』とか勧めてやったけど…流石にねェ…んな頭悪そうなのやらねェよな。

神社に着くと、案内のおっさんに教えられて会場に入っていく。
いかにもなヒトダマが飛びまわる中、ガイコツのおもちゃが落ちてくる。
…まぁ…町内会ならこんなモンだよな…

特にリアクションもしないまま進んで行くと、白装束で頭に三角の布を付けたチャイナが現れる。
…ベタだねィ…

「うーらーめーしーやー」
「わぁ。」

一応リアクションしてやると、生意気にもチャイナがギロリと睨んできやがる。
なんでィ、コッチは気ィ使ってやったんだぜ?

「何だ、ドSかヨ。」

「おう、新八の雄姿を拝みにきたんでィ。」

「…マメ男アルな…新八は次に出てくるネ。見逃してやるからなんかよこせヨ。」

憎ったらしい顔で手を出すんで、袂をあさるとアメ玉が出てきた。

「ホイ。」

「キャホー!早く立ち去るヨロシ!」

ペッペッ、と手で払われんのがムカついたけど、早く新八に逢いたくて、そんな所すぐに立ち去った。
アレァ姉上が送って来たアメ玉だからねィ…チャイナにはお似合いでさァ…

暫く歩ってると、遠くでチャイナの叫び声が聞こえた。

そいつを無視してもう少し行くと…

「フリスビーが1ま〜い…フリスビーが2ま〜い…」

ってぇ新八の声が聞こえてくる。

…何だ、ソレ…

あんまりな台詞に呆然と立ち尽くしてっと、可愛らしい犬の着ぐるみを着た新八が現れる。

おーおー、一生懸命顔作っちまって…かーわいいねィ!
ってかそれァ何時ぞやの俺とお揃いかィ?
愛されてんねィ…

「うらめしワン!」

『ワン』って…あんまり可愛いんで、ぎゅうと抱きしめると新八があわあわと慌てだす。

「ワー、コエーヨー」

我ながら棒読みでそう言ったら、着ぐるみの手でぱしぱしと可愛らしく叩いてくる。
…畜生…新八は俺にどうされてェんでィ…!?

「ちょっ!棒読みなんだよ!!嘘吐くなー!離せよっ!!」

「嘘なんかじゃねェよ?俺ァ本当にこーゆーの苦手なんでさァ。」

「絶対ウソでしょっ!?それに抱きつかれたら暑いんだよっ!!」

「おーかみ男こえーよー」

俺が抱きしめる手に力を込めると、新八が大人しくなる。

「えっ?コレ狼男だったんだ…総悟さん本当にこういうの苦手…?」

暴れるのを止めた新八が、俺の頭を撫でてくれる。
あー!もう可愛いねィ!!
抱きしめる腕を緩めて、少しだけ身体を離す。

「そんな暑いんなら、こんなモン脱いじまいなせェ…どうせ人なんざ来ねェだろ…?」

「そっ…そんな事出来ませんっ!」

真っ赤になって怒ってら…新八はほんと真面目だねェ…

「それに…狼男のままじゃ俺が怖ェよ…」

俺が芝居を続けて、下から上目遣いで覗き込むとちょいと怯むけど、でも頑として譲らねェ。
しかたねェな…
背中に回した手をずらして着ぐるみのファスナーを下ろすと、新八が物凄ェ暴れ出す。

…何だ…?

気にしつつも、開いた隙間から手を差し込んで背中を撫でると…
あり…?この手触りは…