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あれから。

沖田は嫌がる新八を引っ張って、自分が万事屋に来る際に乗ってきたのであろうパトカーに乗せた。


帰せェェェェェ!!と叫ぶ新八の事なんて気にもかけずにパトカーを走らせること数時間、

太陽の光が赤く染まり始めた頃


「来たよ……。ホントに来ちゃったよ……」


二人は海に到着した。

ザザァン、ザザァ……ンと波の音が聞こえる中で、新八は信じられないと言うかのように呟いた。


「オオー綺麗な海でさァ。こんなのが見れて楽しいですかィ?楽しいなァそうだろィ新八ィ?」

「えぇぇぇ意味分かんないし。ほとんど強引に連れて来られた直後に楽しめってか」

「まだ楽しくないですかィ。よーしなら砂遊びでもして楽しみやしょう」

「とことん我が道を進むなアンタは!たまには自分の道以外も見て下さい!!」

「さ、やりやすぜ。城作ってどっちがスゲーか勝負しやしょうや」

「人の話を聞こうとも思ってねーやこの人。……………も、いーや。何か面倒臭くなってきた。砂遊びでも何でもやってやりますよ」


新八は諦めた。




「新八見て下せェこの城!最高傑作じゃねェですかィ!?」


沖田は自分の作った砂の城を見て感嘆の声を上げる。

その様子と、沖田の作った城を見て新八は鼻で笑った。


「アンタただ大きければ良いってモンじゃないですよ。ホラ見て下さいよ僕の城の精密さ。テラスまで作ってますよ」


言われて、沖田は新八の作った城を見る。

言うだけあって、確かに大きさは自分の城に敵わないが細かい所まで丁寧に作られている。


「……」

「よし、あとはもうちょっと砂を固めて、と……」

「あ、足が滑った」

「あああああ僕の城がァァァァ!!何するんですか!?」

「足が滑ったって言ってんだろィ」

「どう足を滑らしたら人の城にかかと落としが出来るんですか!!わざとだろ!アンタ自分が負けると思ったからわざと崩したんだろ!!」


新八が叫ぶのも気にかけず、沖田は飄々とした態度で言う。


「新八の城を俺が崩しちまったからねィ……しょうがねェ、勝負は引き分けでさァ」

「何でアンタがそんな偉そうなんだよ!あああ腹立つゥゥゥ!!」

「ま、そう怒らずに。よーし勝負は終わった。楽しかったですかィ?」

「最後のアクシデントさえなけりゃ楽しかったかもしれません」

「何でィまだ楽しくないってか。なら今度は山作ってトンネル開通させやしょうぜ」

「ハァ?まだやるんスか?」

「オゥ。やりやすぜ」


言って、沖田は山を作り出す。

新八は深い溜め息を吐いた後、沖田と共に山を作り始めた。