「んと、トンネル開通、です、ね!!」
「オゥ」
砂で作った山の下、互いの手が触れ合った後
沖田と新八は笑い合う。
それから手をトンネルから出して、海水でついた砂を流れ落とした。
「結構難しかったですねー。途中から真剣になっちゃいましたよ」
言って、新八は嬉しそうに笑った。
その様子を見て沖田も笑う。
「新八ィ」
「はい?」
「楽しかったですかィ?」
「はい。子供の頃思い出したりして……楽しかったですよ」
「今日は、思い出になりやしたか?」
「ええまぁ。アンタに城壊された事も含めて、全部思い出になりましたよ」
新八はちょっとした皮肉も込めて言う。
しかし沖田はそれを聞いて嬉しそうに笑った。
「なら良かったでさァ」
「? さっきから、沖田さんは何で楽しかったかどうかとか聞くんですか?……というか、そもそも何でいきなり海に連れて来たんですか?」
ずっと心のどこかで感じていた疑問を口に出すと、
沖田はほんの少し顔を赤らめた。
「え、と……それは、ですねィ」
沖田にしては珍しい事に、あっさりと言葉を紡がない。
新八は首を傾げた。
「何で?」
「…………聞きたい、ですかィ?」
「出来れば」
強く頷くと、沖田は少しためらった後に口を開いた。
「……、強烈な思い出を作ろうとしたんでィ」
「は?」
新八は、意味が分からないといった顔をした。
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